[2024年6月10日]
新課程への移行に伴う世界史探求や日本史探求や歴史総合などの指導内容を更新するために何かと調べていたら、面白いネット情報に辿り着いた。
・世界史の「一問一答」を完璧に覚えたのに、共通テストでも、私大入試でも、大爆死した
というものである。失礼ながら吹きそうになった。
おそらくこの受験生、センター試験時代のネットなどの記事や映像などから、一問一答で用語を完璧に暗記することが成績向上や合格への近道と早合点したのであろう。
一問一答のみに一問一答のオーソドックスな方法でのみ取り組むと、用語の丸暗記や単純暗記にしかならない。これでは思考力型を強めてきている共通テストには対応できないし、正誤問題や時代順問題や地域横断問題や、歴史上の事実をあたかもねつ造したかのような問いで受験生を試すような、難関私立大学の問題には太刀打ちできない。
大学受験社会は暗記が勝負だと思っていたら、厳しい結果にならざるを得ない。大学受験社会は深い理解が勝負になるからだ。深い理解ができているなら、最終的に用語の暗記も適切にできているはずで、そこで得点差が大きく開いてしまうのである。
徹底的な理解 → 徹底的な暗記
徹底理解の重要性は都立中高一貫校や地方難関公立中高一貫校の適性検査でも必要となる。知識や用語の単純暗記内容など聞いてこない。ただ計算できるかやただ読解できるかも聞いてはこない。本当に分かっているかを試してくる。本質的に理解できていない内容を無理矢理詰め込んでも対応できない。新しい大学入試も難関公立中高一貫校の難問適性検査の出題傾向に年々近づいてきているのである。
大学受験はまず適切で深く正確な理解を最優先すべきである。そうでなければ丸暗記や単純暗記した用語や年号や人名は、実際の入試問題を前に適切には運用できない。
最近はさまざまな一問一答が売られているが、もし1つを完璧にしたいなら、昔ながらのシンプルな一問一答をお勧めする。シンプルとは一問が穴埋め式になっていたり、一問に図や地図や表などが混在しないものを指す。
シンプルな一問一答は使い方を工夫しやすい。
理解の確認と暗記のために、いろいろな角度や視点から用語を攻めるのに適していて、工夫しだいで想定以上に力をつけることができる。そのための具体的な使用法はネット上には紹介されていないが、おそらく、指導者は世界史(日本史)がそもそも得意なために受験生にとっての有効な一問一答の利用法を実は知らないことと、受験生の側も無意識に工夫をしながら使っている受験生と無意識に型通りの使い方しかできていない受験生に分かれるからであろう。
徹底理解 → 理解確認 → 徹底暗記 → 実践演習
指導ノウハウに関わるのでここでは有効な利用法を具体的には示さないが、大学受験社会で高得点を狙うなら、一問一答の使い方は大いに工夫すべきである。その時に一問一答は受験生のこころ強い相棒となる。
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