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三田学院

[2024年6月26日]

【中学高校】男子校や女子校は廃止すべきか

世の中には共学校と男子校と女子校があるが、共学校が圧倒的に多く、男子校は約2%、女子校は約5%しか存在しない。

共学校であってもクラス編成や授業は男女別学で、行事や部活動だけが男女共同という共学別学制の学校もある。

全国各地で、男子校や女子校だった公立高校や公立中高一貫校の共学化が議論されているが、「共学化すべき」という意見と、「男子校や女子校のままがよい」という意見に割れている。

それぞれに理由や要望があるが、どちらもが納得する考え方は見えてこない。最後は上からの判断で決定されることになることが多く、ほとんどの場合に共学化という判断となっている。

そもそも、共学がよいのか、別学がよいのか、科学的な根拠が明確には示されないままでの議論となっていて、主義主張の違いによる意見の違いや対立にしか見えない。

このような場合に、一律の共学化は、民意を十分に配慮しないまま強行される形となり、民主主義の精神に反しかねない愚行となる。

意見が分かれる場合の明快な解決策は次のようになるだろう。

共学校
男子校
女子校

すべての選択肢を用意し、主義主張などに従って、選べるようにすることである。

共学校で学びたいなら共学校に進学すればよい。
男子校で学びたければ男子校へ進学すればよい。
女子校で学びたければ女子校へ進学すればよい。

他者の違う主義主張に振り回されることはない。
個々が好ましいと思う環境で学校生活を送れる。

男子校としての長い歴史の中で培われてきた伝統のある環境で学びたいと考える女子受験生がいることは承知しているが、その男子校を共学化してしまうと、すでに存在しているおなじように長い歴史と伝統がある共学校のような環境に変貌してしまう可能性があり、当初の希望は叶えられない可能性があることは理解すべきであろう。

多様性の観点からも、共学校一色ではなく、男子校や女子校が存続することが好ましい。個々の事情で共学校で学ぶことに困難を抱える男女がいることにも対応できるからだ。全ての学校を共学化してしまうと、こうしたマイノリティを切り捨てることにもなり、それこそ時代の流れに反する。

私立なら男子校や女子校があってもよいが、公立はすべて共学であるべきという意見も、教育的な視点からは論理性や客観性や納得性に欠ける。

時代が変わり環境が変わり価値観が変わった時に、男子校や女子校を存続させておいてよかったと、思う時がくるかもしれない。

入ってみたら予想とは違ったということも起きているので、途中で、共学校から男子校への転校や、共学校から女子校への転校や、さらにその逆も可能にする、柔軟な制度設計ができれば、なおよいのではないだろうか。

いずれにせよ、共学校だけにしてしまうのではなく、男子校や女子校も存続させることで、より多くにより多様な選択肢を用意できると考える。


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