[2024年7月3日]
公立中高一貫校の最大の魅力は6年間の教育費が安いことだろう。
私立中高一貫校に6年間通えば、1人あたり総額で600万円から800万円程度かかるが、それが実質無料となることは大きい。
こどもがいる家庭の平均こども人数は2人から3人である。こどものいない家庭が多いので合計特殊出生率は2人を下回るが、子供がいる家庭のこどもの人数は2人か3人が最も多い。
私立中学受験には大手塾だと3年間の塾代が300万円以上かかるから、概ね私立中学に通わせる費用というか教育費は1人あたり約1000万円となり、こども2人なら2000万円、こども3人なら3000万円が必要となる。
さらに大学の学費がかかる。私立文系なら4年間で約600万円、私立理系なら6年間で約900万円になる。もちろんこの中には1人暮らし費用は含まれない。
つまり、私立中高一貫校から大学へ進学すると、1人あたり約2000万円の教育費がかかる。2人なら4000万円、3人なら6000万円となる。
公立中高一貫校の受検費用が、私立中高一貫校の受験費用と大差がないという記事を見かけたが、それは大手塾に通わせた場合であって、節約の仕方はいろいろとあることを忘れてはならない。
まず大手塾でなければ概ね30%から50%安く済ませることができる。
次に大手の通塾を選ばなければ概ね50%から70%安く済ませることができる。
30%節約で塾代は約100万円安くなり、50%節約で約150万円安くなり、70%節約なら約200万円安く済ませることができる。
保護者の情報取集能力の少しの違いで、100万円から200万円などすぐに節約できるのである。
ネット検索すると大手塾ばかりが検索上位に表示されるが、それは大手塾が膨大な費用を払って検索上位に表示されるように取り組んでいるからである。塾検索サイトは善良さを装いながら大手塾から料金を徴収してお勧め順位を高くするという商売をしているので気をつけた方がよい。
騙されないようにするためには、保護者も賢くならなければならない。
賢い保護者のいる家庭の子は賢いことが多い。賢い親の子は賢い親の後姿から常に学んでいるから賢くなっていくのであろう。
公立中高一貫校の適性検査は、受験学力が優秀かどうかより、賢いか賢くないかを選別する検査内容になっている。
鹿児島県立楠隼中学校で過去に出題された家族旅行をする際に多くの手荷物をどう送るのが最も安くて早いかを考えさせる問題では、無作為に組み合わせれほぼ無限にある組合せの中から瞬時に条件に合う組合せをいくつか見抜き、その上で正確な料金計算をして最終的に最も安い荷物の送り方と合計料金を答えなければならない。
限られた試験時間の中で正解をにたどりつくためには、ただ算数や社会が得意なだけでは難しく、毎日の暮らしの中で脈々と培われた賢さが要求される。
千代田区立九段では交通問題や家庭科問題などがよく出題されるが、日々の暮らしの中でいかに日常に潜む諸課題を認識でき、問題意識を持って自ずから解決策を見出せるような子でなければ、正答や完答は難しい。ここでも賢さが強く要求される。
賢さとはごく平凡な賢さではない。相当に教養がある大人でも顔負けの賢さである。
賢さというのはただ受験勉強さえしていれば身につくものではない。いくら受験勉強しても身につかない子には身につかない。ごく平凡な多くの大人も持ち合わせていないような賢さである。平凡な賢さの大人には適性検査で試される賢さがどんなものかは想像もできないかもしれない。
賢い子は勉強に集中すればその領域でも能力を発揮することができる。
適性検査が純粋な学力試験とは大きくかけ離れていながらも、その後の大学合格実績では驚異的な成果を上げていることからも納得がいくであろう。
しかも、これこそ重要だと感じていることだが、難関適性検査を突破して難関公立中高一貫校に合格する子たちは、人間的な安定感やバランス感覚がすこぶるよい。そして実に賢い。
親が子に何を求めるかは人それぞれであろう。しかし子が賢く育つことを望まない親はいないのではないだろうか。
子を賢く育てたいなら、親世代が小学生の頃には選べなかった、公立中高一貫校への道を目標とさせることは、とてもよい選択となろう。
その上で受検対策費用を節約して合格できたなら、親子ともに満足度の高い進路となるだろう。
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