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三田学院

[2024年7月21日]

【都立中】梅雨が明け夏休みに突入

気がつけば本格的な夏の到来である。おかげさまで利き腕の調子はもとに戻った。ご心配をおかけして申し訳ない。

つづきになるかどうかわからないが、昨日のつづきのつもりで続ける。

歴史的な暑さの夏になると報道されているが、個人的にはもうすでに暑すぎて諦めるしかない心境である。辛さも辛すぎるともうどうにもならないのとおなじだ。

最新の研究では大気中の二酸化炭素の量の増加は温暖化にはさほど影響がないことがわかってきたようだ。そもそも大気中の二酸化炭素の量は微量でしかなかったから怪しい見解だとは思っていたが、振り返れば政治家が強く言い出したことなので、政治家が自然科学の常識を知らなかった可能性があるのかもしれない。

一方で、日本の人口減少は確定している。

歴史を振り返ると人口が少ないことは必ずしも恐ろしいことではない。今は人口大国の中国(人民共和国)だが、清朝の成立期には総人口は5000万人ほどしかいなくて、清朝の後期になってやっと1億人を超えたに過ぎない。日本の人口も江戸末期や明治初期には3000万人弱しかいなかったから、これから人口減少がしばらく続いても、すぐにはそこまでは少なくならない。むしろこれまでの人口増加の方が異常だったと解釈できなくもない。

世界人口を3分の1まで減少させたペストは、新型コロナとなじく中国が発生源とされている。モンゴル帝国の衰退と滅亡は世界的なペストの流行が大きな要因となった。ペストの蔓延で世界的な交易路が機能しなくなり大交易帝国であったモンゴル帝国は崩壊した。ペストの流行はペスト菌を媒介するネズミの天敵(キツネなど)が開発により大きく減少したことが要因だと考えられている。つまり行き過ぎた開発が結果として人口減少へとつながったのである。

モンゴル帝国が盛衰した時期に世界は寒冷期を迎えている。だとすれば、人口減少は地球の寒冷化と相関していることになる。もしかしたら人口減少が寒冷化の原因で、人口増加が温暖化の原因なのかもしれない。そして過度な開発や自然破壊がペストや新型コロナなどの疫病蔓延の原因となった可能性がある。

人口が適切に減少すれば地球環境は改善されるのかもしれない。

もちろん、日々の暮らしに目を向けると人口減少は大きな課題となる。まず商品やサービスが売れなくなる。結果として過剰生産や過剰販売競争が起きる。今後は少子化が怖ろしい勢いで進行するが、塾・予備校業界は大幅な規模縮小を迫られることになろう。学校や大学も統廃合を余儀なくされるであろう。

当然に当塾も運営上の対応を迫られることになる。すでに様々な新しい取り組みに着手してはいる。定石に倣えば「選択と集中」がキーワードになるだろう。

話しを戻すが、世界的な大不況が過剰生産によって起きたことは歴史上の常識である。大不況は国際情勢を著しく緊張させる。第一次大戦も第二次大戦も大不況がきかっけで起きた。

奇しくも今まさに人口爆発が起きている地域は、インドやパキスタンなどの南アジアや、インドネシアなどの東南アジアや、サハラ砂漠以南を中心としたアフリカ諸国である。インドやパキスタンはかつてイギリスの植民地であり、インドネシアはオランダの植民地であり、アフリカ諸国はフランスやイギリスの植民であった。

過剰生産は植民地を渇望する。現代の植民地は過去の植民地とは大きく違い、思いのままに現地生産できて思いのままに現地販売できればよく、武力による直接統治はしない実質的な経済植民地化である。どこかの国が世界中のグローバルサウス諸国で強引に推進しよとして大問題になっているアレである。

歴史の好ましくない側面が、また繰り返されることがないようにと祈りたい。


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