[2024年10月15日]
今日は新感覚の学校「神山まるごと高専」をご紹介します。
2023年4月に開校した高等専門学校で、3年制高校と2年制大学に相当する5年制の学校です。
理事には慶應義塾大学の中室牧子氏と品川女子学院理事長の漆紫穂子氏が、学校長には聖光学院校長補佐と経済産業省教育産業室長を歴任された五十棲浩二氏が着任しています。
慶應義塾大学の中室牧子氏は教育経済学者として有名ですし、品川女子学院理事長の漆紫穂子氏は品川女子学院を人気校にまで改革したことで有名です。聖光学院はコメントの必要はないでしょう。
人学定員は40人で、初年度の入試倍率は約10倍でした。
いわゆる学力試験はほとんど行われず、大学入試におけるAO入試に近い選抜方法になります。
特筆すべきは教育方針と教育内容です。詳しくは学校ホームページに譲りますが、硬直化した既存の教育システムとは一線を隔しています。
大企業のスポンサーが多くついているのも特徴です。新しい時代に社会で活躍できる人材を育成したいという心意気が感じられます。
イメージとしては、鹿児島県立楠隼中高や広島県立広島叡智学園や私立海陽学園に近くなるでしょうか。それらの高校大学版と考えていただければイメージしやすいかと思います。
在校生が登場する公式ビデオでは月の仕送りは1万円とありました。お小遣いだと思います。楠隼の中高生の仕送りというは送金が月5,000円程度ですので、高校大学生としてはこれで十分なのでしょう。
高等専門学校ですのでカリキュラムは理工学系が中心になり、テクノロジーとデザインと起業家精神が指導目標の柱となります。
授業料は年200万円ですが、希望者全員に全額相当の返済不要の奨学金が給付されます。
入学金は23万円で寮費は年額100万円ですが、所得要件を満たせば全額相当の返済不要の奨学金が給付されます。
仮に入学金と寮費を支払ったとしても、子の教育費というか養育費しては魅力的な金額かと思います。
校舎は新築され、寮は廃校になった公立中学校をフルリノベーションして利用します。2年生までは二人部屋で、3年生からは一人部屋になります。
個人的な意見ですが、鹿児島県立楠隼中や広島県立広島叡智学園に残念なった受検生や、私立海陽学園になった受験生のうち、理工系分野の道に進みたい受験生が、高校受験でチャレンジする有力候補になるのではないかと思います。
卒業したら短大卒とおなじ高等専門学校卒の学歴が手に入りますので、大学受験を回避して、国公立大学などの学部編入試験で4年制大学の3年次に編入学することもできるのではないでしょうか。もちろん選抜を突破する必要はありますが、専門性を伸ばしながら進学ができる点が魅力的かと思います。
硬直化した感が否めない受験競争の中でわが子を育てたいのか、新しい教育観のもとでわが子を育てたいのか、ご家庭の教育方針によって、その魅力の映り方は違ってくることでしょう。
定員は少ないですから、過度に人気化すると、というより人気が過度に大衆化すると、入学がさらに難しくなる可能性があります。
教育方針や教育内容に心から賛同される方だけに知っていただきたい新しい学校です。
場所は徳島県の山の中にあります。共学で全寮制です。
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