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三田学院

[2025年2月7日]

【都立中】幻想としての合格者数

イルージョンは幻想、幻覚、錯視などと日本語に訳されます。

最もよく知られているのは錯視でしょう。

おなじグラデーション(色の濃さ)の灰色のハートマークがあった時、その背景のグラーデーションが違うと、ハートマークの色の濃さが違って見えることを錯視といいます。そしてハートマークのグラデーションがおなじことに気がつかないのです。

受験の世界でも起こりそうな錯覚です。

知り合いのみんなが偏差値65以上の学校に合格していると、偏差値60の学校に合格した受験生の自己評価は高くならないでしょう。

しかし、

知り合いのみんなが偏差値55以下の学校に合格していると、偏差値60の学校に合格した受験生の自己評価は高くなるでしょう。

どちらのケースも、自分が偏差値60の学校に合格したことに違いはありません。

本来、自己評価はおなじであるべきです。

ここでは自分がハートマークに、知り合いのみんなが背景に相当します。

それでは、これはどうでしょう。

受検生総数が例年約3,000人の大手塾があったとします。毎年第一志望校に約1,000人が合格します。合格者総数は業界最大規模です。

一方で、

受検生総数が例年5人程度しかいない中小塾があったとします。毎年第一志望校にその5人が合格します。合格者総数は業界最小規模です。

この時、どちらの塾に通えば合格できそうだと感じるでしょうか。

多くの人は合格者数が業界最大規模の塾に通った方が合格できると感じるようです。

その判断は正しいでしょうか。

イルージョンの影響を受けてはいないでしょうか。

あなたは幻想を見てはいないでしょうか。


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