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三田学院

[2025年2月18日]

【楠隼中】なぜ大手塾は参入しないのか

大手塾や中堅塾へ、楠隼中の受検指導について問い合わせたら、芳しくない回答しか返ってこなかったというご相談を受けることが多い。

なぜ、大手塾や中堅塾は楠隼中合格指導に本格参入しないのだろうか?

考えられる理由は以下のようになろうか。

1.採算が取りづらい

東京試験会場の受検者数は30人から40人程度である。その全員が塾に通っている訳ではないだろうし、通っていたとしてもその全員が適性検査塾に通っている訳ではないから、マーケットが小さすぎて大手塾や中堅塾はコースを設けてもまったく採算が取れないのである。

2.合格指導ノウハウがない

楠隼中は面接試験がある。これが都立中と最も根本的に違う点である。加えて志願理由書がある。これは面接試験とリンクするので形式的なものではなく合否に直結する。この合格指導ノウハウは一朝一夕では確立できない。

適性検査1(適性作文)も、適性検査2(算数・理科・社会)も、出題傾向が都立中とは全く違う。よって都立中コースで楠隼中の合格指導はできない。これは大手や中堅だけでなく中小も含めて参入障壁となる。

つまり、楠隼中の合格指導は独自性が高いのである。

3.合格実績数が稼げない

定員が小さく、かつ全国募集なので、受検生は全国に少数づつに分散する。東京試験会場の受検生は多い年で40人程で、合格者数は10人強(20人弱)だから、どんなに頑張っても10人程度で合格実績は頭打ちになる。このため合格者数の多さで客引きする大手や中堅には、宣伝効果がなく旨味がない。

楠隼特化コースを開設するくらいなら、特定の都立中特化コースを開設する方が、大手や中堅にとっては格段に旨味があるのである。

4.合格実績を水増ししにくい

東京試験会場からの合格者が10人とか15人しかいないのに、20人合格とか30人合格などと宣伝したら、世間にすぐに合格実績がウソだとバレてしまう。

入学者はさらに少ないはずだから、入学者やその保護者の間でもバレてしまう。東日本PTAの間で連絡網が整備されているから、ウソは通用しない。

5.合格指導ノウハウを転用しづらい

合格指導ノウハウがないことと関連するが、楠隼中の合格指導ノウハウを構築できても、そのノウハウを転用したり流用したりすることしずらい。これは採算がとれないこととも関連するが、採算を重視するなら致命的となる。

実は楠隼の合格指導ノウハウは転用できるのだが、どこにどのように転用できるかはマル秘ノウハウに属するのでここではご紹介しない。

6.併願先が寮のある私立中となるケースが多い

今年度の当塾からの楠隼中受検生のすべてが、寮のある中学を併願受験した。寮のある併願私立中は学力試験型であることがほとんどである。つまり、適性検査型入試指導と学力試験型入試指導を合わせて本格的できる塾でないと、楠隼中の合格指導は難しいことになる。

大手塾や中堅塾が楠隼中指導に参入できない理由や原因はこんなところだろうか。

おなじような理由で家庭教師や受検アドバイザーも参入しずらいと考えられる。

そもそも楠隼受検生を見つけること自体が難しいし、楠隼受検生が斡旋所などから紹介されとしても、合格指導ノウハウがないことがほとんどであろう。

最初から楠隼指導はしないことにした方が賢明だと考えるであろう。相当に気の弱い家庭教師や受検アドバイザーでもない限り、強く頼まれても楠隼指導は受けたくないだろう。そうした家庭教師などに頼むのが賢明なのかどうかは、楠隼中受検生親子の判断による。

こうしたことから、楠隼中対策指導をしていることを、他塾は冷ややかに見ていることだろうとは思う。

しかし、すでに多くの合格者を輩出し、その多くが入学しているので、入学者やその保護者からの入学者が続くことへの期待に、お応えしなければならない。

これが今や楠隼指導を続ける最大の理由となっている。

採算性が期待できないのは、中小塾であっても、大手塾や中堅塾とおなじであるからだ。


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