[2026年4月16日]
大学入試共通テストでは、数学であっても長文の問題文(リード文)を読まなければならなくなった。まるで公立中高一貫校入試の適性検査算数のようになった。
旧来の数学の授業だけでは共通テスト数学は攻略できなくなったということでもある。
大手有名予備校の有名な世界史講師が、今年の共通テスト問題を見てすぐにYouTubeに動画をアップして嘆き節を展開した。
従来のように教科書や図録や用語集などをすべて丸暗記しても解けない問題だと指摘した。その上で、この問題で高得点を取れるように受験生に向けて指導することは誰にできますかと問いかけた。超進学校の実力ある世界史教員でもムリでしょと切って捨てた。
共通テスト世界史もまた適性検査社会のような問題になっていたのである。
古い学力観のままの教師にはもはや受検指導はできなくなったのである。
一方で、スマホの登場で若い人は文章を読まなくなった。
読めなくなったと言ってもよいかもしれない。
文章が読めないだけでなく、文章が書けなくなった。
今はスタンプを送ればメッセージが伝わる(伝わった気になる)。
文章を読まず、文章を書かなければ、何が起こるか?
思考は言語を使ってしか深まらない。新しい学力観にマッチするような学びができない。脳の仕組みを考えればすぐに分かることだ。
ヒトは母国語を使って思考する。
それなのに教育熱心な保護者は日本語よりも英語を先に学ばせようとする。それが思考力の成長を阻害していることに気がついていない。
思考力の基礎は言語(母国語)運用能力である。
優れた哲学者も言語で思考する。
実は数学記号もまた言語である。
コンピュータ・プログラミングの言語(C言語など)もまた言語である。
思考力とは言語力そのものだと言っても過言ではないだろう。
では、言語力を高めるためにはどうしたらよいのだろうか?
読む力(読解力)と書く力(表現力)を高めるしかない。
ここ10年で、小学校高学年の言語運用能力が大きく劣化したと感じている。それは適性検査作文を指導し続けているからわかる。
従来の古い学力観に基ずく国語の読解力問題ではハッキリしない。
しかし適性作文を書かせるとハッキリする。
ひとことで言えば「幼稚化」している。
義務教育学校では小学校高学年から英語を必須科目にしたが、これはいつか見直しが入るのではないだろうか。
幼いうちからスマホを持たせる保護者の姿勢もきっと見直しが入ると考えている。
未だに従来型の詰込みで乗り越えられる私立中学入試は、いつか岐路に立たされると予想する。
大学入試が詰込みでは突破できなくなったからである。
私立中学受験指導大手塾や大学大学受験予備校も、いずれ岐路に立たされることになうだろう。
AIの登場で学力観は大きく変わった。
いくら嘆き節を展開しても、古い学力観では入試は突破できないし(突破させられないし)、古い学力観で育てても社会で活躍できるようには育てられないと痛感する日が近く到来するであろう。

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