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三田学院

[2015年5月22日]

【雑学・社会】イギリスとフランス

ロンドンの中心部、テムズ川の南に「ウォーター・ルー」という鉄道ターミナル駅があります。ロンドンに住んでいた頃、ほぼ毎日のように利用していました。ここで余談です。

英仏海峡を通ってイギリスとフランス・ベルギーを結ぶ「ユーロ・スター」という高速鉄道が開通して、当初はイギリス側の始発駅となりました。しかし、フランス側からたびたび駅名を変更してほしいという要望がでました。なぜでしょう。

「ウォーター・ルー」をフランス語読みすると、「ワーテル・ロー」になります。歴史が得意な人はもうお気づきかもしれません。

1800年代初頭に、ナポレオンが率いるフランス軍が、イギリスとプロイセンの同盟軍に大敗した「ワーテルローの戦い」の地名と同じ名前だからです。フランスとしては気分が良くありません。

イギリス側は駅名変更を受け入れず、2007年になってイギリス側のユーロ・スターの始発駅がロンドン北部のセント・パンクラス駅に延伸・変更されたことで決着がついた形になっています。

もう、「ワーテルローの戦い」覚えましたね。