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三田学院

[2015年6月1日]

都市伝説:部活をしないと受験に不利?

もはや『都市伝説』の域にあると思われますが、誤解している人が少なくないようです。

「部活をしないと受験に不利」・・根拠がありません。

高校受験における「内申(換算内申)」に、部活は点数化されません。

スポーツ推薦を受けるときには影響があるかもしれませんが、せめて都道府県大会で優勝できるようなレベルでないと、まず評価されません(東京都教育委員会「文化・スポーツ等特別推薦」を参照)。

部活を続けて「内申」が低迷し、受ける高校がなくなっても、だれも責任をとってくれません。

高校受験(高校進学)で満足できる結果を残すことを優先するなら、部活を続けるかどうか、よく考えてみてください。

体力づくりや健康維持のためなら、部活である必要はないはずです。相当な僻地か過酷な気候の地域にお住まいでない限り、定期的にスポーツする機会はいくらでもあるはずです。

リーダーシップを養うため、というのもあるかもしれません。部活で部長をしたくらいのリーダーシップなら、推薦入試でもさして加点は望めません。高いリーダーシップを発揮できる能力があるかどうかは、面接や小論文で見破られてしまいます。ただし、私立高推薦入試で「生徒会長」なら加点が望めます。それでも1点程度なので、内申素点を上げるほうがよっぽど現実的です。

加点を望むなら、漢字検定や英語検定に取り組みましょう。多くの私立高で優遇があります。

ただ、部活をしないと『非行』に走ってしまうような子には、部活は有益かもしれません。『補導暦』はないほうがよいにきまっています。