[2015年12月24日]
現行の大学入試「センター試験」が、2020年度から「大学入学希望者学力評価テスト」に替わります。
文部科学省は12月22日、新たに導入する記述式問題のイメージ例を示しましたが、中身をご覧になりましたか?
思考力や表現力を問う内容に替わるというフレコミですが、示された記述式の問題は、現在国立大学の2次試験や難関私立大入試で課されている問題と大差がありません。
特に数学がその典型です。現行の国立大2次試験や私大数学の記述式問題そのものです。
違いはこの2次試験で課されていた記述式問題が新1次試験である「大学入学希望者学力評価テスト」で出題されることになることです。
国立大学や難関私大を目指す学生にとって入試対策が大きく変わるものではありません。
かつて国立大学の「共通一次」が廃止になり「センター試験」に移行した際もそうでしたが、『見かけ』が替わっただけで『中身』はほぼ同じでした。
都立高校入試では「マークシート式」が取り入れられつつあるなど、この流れと逆行しています。
また、高校入試や大学入試の対策として学ぶべき英語や数学など主要教科の内容は、少なくともこの20〜30年間、内容にほとんど変化がありません。新しい知見が少々追加された程度です。
いずれにせよ、まず学力がないとどうにもなりません。新しい形式の入試問題ばかり対策しても合格するは難しいのです。
フレコミに惑わされてはいけません。中身をよく確認しましょう。