パソコン版を見る

三田学院

[2016年2月25日]

私立中に近づく都公立中の適性検査問題

都立中高一貫校の2016年度入学者選抜試験(「適性検査」試験)の内容が明らかになりました。

学力試験は行わないという建前のため適性検査と呼ばれていますが、その中身は学力試験にどんどん近づいている印象です。

適性検査?(共通問題)の大問2では、ついに歴史分野が出題されました。これまでほとんど出題されていなかったので、受検生の中には動揺した人もいたかも知れません。しかし、私立型の受験勉強をしていた人には難なく解ける問題です。

都立中入試対策を主力にしている、ある有名学習塾のホームページに、『社会では地理分野がよく出題されるので、地理を中心に学習指導します』といった趣旨の文言が書かれていたのですが、入試日直後に予告なく突然削除されました。出題予想が大きく外れ、相当あせったことでしょう。

適性検査?(共通問題)の大問3は理科でした。これも私立型の受験対策をしていた人に有利な内容でした。

適性検査?(共通問題)の大問1は算数でした。規則性と速さを融合した内容で都立中らしい問題ですが、特殊算の一種であることから、これも私立型の受験対策をしていた人に有利な内容でした。

適性検査?は実施校が独自問題を出題するため、各校で問題が違いますが、算数・図形の規則性、算数・平均算、理科・化学分野、理科・物理分野などの出題が目立ち、これも私立型の受験対策をしていた人に有利な内容でした。

また、学校名は差し控えますが、都内のある公立中高一貫校では、明らかに知識を問う問題も出題されました。出題者側も、「もはや『適性検査』とは言えない」と、苦笑いしながら認めていました。

ウワサやトークにだまされてはいけません。