[2016年3月23日]
主要大学の高校別合格速報(国立大学・前期日程)が明らかになってきました。
そこで気になったことがあります。
?県立王国「愛知」の存在感
前期日程の合格者数は判明しているだけで以下の人数です。
愛知県立岡崎高校:東大27名・京大22名(合計49名)
愛知県立刈谷高校:東大13名・京大17名
愛知県立一宮高校:東大13名・京大12名
愛知県立明和高校:東大9名・京大22名
愛知県立時習館高校:東大5名・京大12名
*愛知県立旭丘高校の実績は現時点で把握できていません。
*愛知県立岡崎は、東大合格者数が40名を超え、ラ・サール高校の実績を上回った年もあります。
比較のために都立、私立の実績の一部を載せますと以下のとおりです。
都立西高校:東大32名・京大15名(合計47名)
私立武蔵高校:東大25名・京大10名(合計35名)
*都立日比谷高校の実績は現時点で把握できていません。
愛知県立高校の存在感がお分かりいただけるでしょう。これに「旧帝大の名古屋大学」の合格者数を合計すると、実はとんでもない数字になります。岡崎と刈谷は楽に100名を越えてきます。
公立高校からでは難関大学への進学が難しいと言えるのは、一部の地域に限った話なのです。
合格実績は、優秀な生徒を集められれば、公立であってもなくても高い数字が出せるのです。
?都立中高一貫「実績のばらつき」
都立小石川中等:東大14名・京大1名(合計15名)
都立白鴎高校:東大5名・京大0名(合計5名)
都立桜修館中等:東大3名・京大1名(合計4名)
都立両国高校:東大2名・京大0名(合計2名)
都立中高一貫では、小石川中等が一歩リードしているのがわかります。反面、苦戦している感があるのは、かつて日比谷と東大進学者数を競っていた両国高校です。中高一貫になっても、かつての栄光を取り戻せていません。中学入試偏差値は相当高いのに、大学合格者実績が振るいません。
そうは言っても、どの都立中の合格実績も五十歩百歩で、都立トップ高校や県立王国「愛知」の足元にも及びません。果たして、都立高校の「公立中高一貫化」は成功していると言えるのでしょうか。
かつて「学校群」制度が廃止になったように、いつか「公立中高一貫」の役割が終わる日が来ることもあるのかもしれません。