[2010年5月24日]
今年は小学6年生から中学受験を始めた生徒が何人かいる。皆、元々は非受験コースで通塾してくれていた生徒達だ。
本来、小6からの中学受験の引き受けはしないのだが、それぞれの生徒にきちんと目標があって中学受験をすること(自分のやりたい部活をするため、またどうしても行きたい学校があって等)、また、やるからにはこちらのカリキュラムに沿って真摯に勉強することを約束してくれたので、3月から、一緒に目標に向かって走り出している。
算数は、いきなり中学受験の学習内容を指導しても、習得は難しいので、まずは6年生の内容をできるだけ早く先取りする事を目標にしている。分数の四則計算から始まり、単位あたりの量、平均、速さ、そして何といっても比の概念を身につけないと、中学受験算数は戦えない。
3月から始めて、6月一杯で6年生の算数は全て終わる予定。各自、だいぶ計算力も付いてきている。この後はいくつかの重要単元をピックアップし、基礎から繰り返し演習していく予定。
短時間で、実力をつけるためには、一見遠回りのようだが、まず、しっかりと基礎力をつけてもらうことが大事だ。カリキュラムに目を奪われて、闇雲に難度の高い問題に手を出すよりも、解くべき問題を確実に解ける力を身につけることを重視した方が、受験後半、学力が伸びやすい。
ただ、学習を始めた時期が遅いということは、時間との戦いという側面も持つ。そのため、量的にも、時間的にも、生徒達にはきつめのカリキュラムを行ってもらっているのだが、不思議と生徒達の顔が晴れやかだ。
自分にとっての目標があり、共に頑張っている仲間がいることは、勉強だけではなく、生活にも張りをもたらすのかもしれない。
結果ももちろん大切だが、ここで力を出し切る経験をすることが、将来の大きな財産になるだろう。
彼らにとって悔いのない受験ができるように、共に頑張ろう。