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みなと学院
田町校

[2009年9月5日]

「出席する」ということ

港区立御成門中学の3年生は今週、修学旅行だった。本当は1学期に行く予定だったのだが、関西のインフルエンザの流行のため、2学期に延期になったのだ。

その他の中学校も延期になったところが多いが、学校側も時期を配慮してくれて、あまり中間試験に影響がない2学期初めに設定してくれた。9月のシルバーウィークも間に入るので、対策をする側としてはとてもありがたい。

万が一、10月くらいに入り込んでしまうと、定期試験対策上でも、受験に向けてのカリキュラム上でも、大変厳しかった。港区の公立中学はその点、非常にしっかりしていると思う。

さて、御成門中学の生徒達は今日の4時半頃、学校に到着したらしいのだが、全員、6時半からの数学上級クラスの授業に参加している。さすがに少し疲れが見えるが、特に愚痴をこぼすでもなく、集中力も欠けることなく、至極淡々と授業を受けている。

私の経験上、成績の上がる生徒の条件に、「授業にきちんと出る」生徒というのがある。当たり前のことのようだが、意外と守れない生徒もいるのだ。本当に体調が悪いときは別だが、ちょっと気が乗らない、少し体調が悪い、部活で疲れている等の理由でちょこちょこと休んでしまう生徒は、たとえ実力のある生徒でも、最後の追い込みの段階で、どうしても伸びが足らなくなる傾向がある。

逆に、1年を通じて、しっかりと出るべき授業に出続ける生徒は、最終的に1年を過ぎるとぐんと伸びている場合が多いのだ。実際今回、修学旅行後に参加している生徒達は夏期講習にも全日出席し、その結果、模擬試験で60台の成績を出している。

もちろん、何が何でも全出席しなければならないというわけではない。本当に体調が悪いときもあるだろうし、こじれないよう無理をしない方がいい場合もあるだろう。人間なのだから、面倒になってしまう日もあると思う。

私たちの塾は授業の内容が濃いので、実は1回聞き逃すと結構痛いのだが、休んだ場合はできる限り個別演習でフォローするようにしているので、すぐ遅れてしまうわけではない。

では、最終的に伸びる・伸びないの差はどこにあるのか。要は、本人のきちんとやるべきことを継続する力と、その裏にあるそれを当たり前の事だと思う家庭力に起因するのではないか。

がしがしと数学の上級問題を解いていく生徒達の姿を見ていて、ふとそう思った。