[2016年5月26日]
高1の数学で、背理法の基本問題
「 a + 無理数× b = 0
のとき、a = 0、b = 0 を証明せよ」
という問題で、「 b = 0 でない」と仮定して解いていく方法に関して、
「なぜ、いきなり、それを仮定するのか」
という質問を受けました。
標準的な解答はそこから始まります。
初めての人にとっては、唐突過ぎるのかもしれません。
このような証明問題では、ある程度結果から逆に考える必要があります。
「無理数が分数で表されたらダメである」というのを考え、それを使うことになります。
「 b = 0 でない」ならば、b で割れるので、結果として無理数が分数で表されてしまいます。
それは、矛盾するので、仮定が間違っているということになります。
高校数学は、最初の一手が、「なぜ、そうするのか」がわかりにくいものがあります。
ある程度は馴れですが、やはり理由を考えて技法を身につけるべきです。
質問してくれた生徒はその理由がわからなくて質問したのです。
その生徒は理由を考える勉強をしています。
勉強にとって、大事なことの一つです。