[2019年4月20日]
前回「困った保護者と生徒」と例に挙げた方に、そっくりな親子が来られました。
勿論、多々ある塾の中で、我が教室を選んでお越し下さったのですから有り難いことです。
しかし、やっぱり、おっしゃいました。
現状より偏差値15位上の高校を指して「〇〇高校へお願いします。本人も『頑張る』って言ってますので・・・」と。
体験授業で少しだけ実力を測ってみると、小学校の比・割合・グラフ、図形の定義・道のり速さ時間問題等、軒並み抜け落ちていました。その上時間を分数を使って表わすこともできませんでした。
疑問に思い、少し探りを入れてみると、「中学校では平均より少し上です。小学校では先生に褒められる良い子でした」と自信満々に答えられました。
割合の単元と常識的な日本文読解理解能力が無くても何とかなる中学が怖いです。
この度の教科書改訂で、小学5年生にその後の学力の多くが「のし掛って」くる怖さが見えてきました。
他の生徒たちに、いくら言っても、言葉の一部だけを取って、形だけで「頑張っている良い子」を演じて、受験生としての行動では無く、まだまだ小6か中1レベルの『やっと勉強をし始めた生徒』が少しずつ増加傾向にあります。
本人たちは自覚も悪気もありません。
自分の生きて来た経験上、許されてきたやり方なのです。
こんな生徒が多くなって、さらに「素直」よりも「金の力に従う」風潮の中、私たちはどうしたら・・・?
「きれい事」を言わない、正しい社会になって欲しいものです。