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早稲田育英ゼミナール
福山駅家教室

[2020年6月3日]

頑張るって言葉の意味20200603

最近、問い合わせや入塾申込の時にお話しする事が多いワードについて感じました。

「勉強を頑張るって言ってますのでお願いします」
「今までと変わって頑張るって言ってます」
「親も、このままでは困るので、頑張らせます」
「親も、一緒に頑張ります」

です。

さて、頑張るってなんでしょう。
何をどこまでどれ位意識して行動すれば「頑張った」ことになるのでしょう?

ある有名な辞書の例文によると「定めた目標に到達するまで、その行動を止めたり緩めたりしないこと」「頑なに意地を張り通すこと」とあります。
つまり、頑張ったら、必ず目標に到達するのです。

ところが、近年の「頑張る」は、幼稚園の『お遊戯会』のような使い方をされます。
何も変わらない。何も努力しない。何も我慢しない。只、その場に参加登壇して帰っただけで『あ〜ぁ、良〜く頑張ったねぇ』『はいはい、ご褒美ご褒美』です。

これで、何か良い変化が起こるのなら、誰〜〜れも苦労して『頑張り』ません。

さて、前書きが長くなりました(えっ?ここまでが前書きかい?)が
子どもは、「行けって言われたし、行かなければ怒られるし、行って座って聞いてるだけで何か上達するはず」と思って「頑張る」って言ってます。
親は親で、今までと比べて、少しだけでも作業量が増えたので、安心して満足しています。

私たちの経験上、「本来なら100位の量が欲しい」ところを、「スタートだから10の量から始めよう」と指示します。すると、生徒は「3位の量で放置します」
生徒にとっては、「私、3倍も頑張っている」でしょう。
親も「塾に行くようになってスゴイ頑張っている」でしょう。
その様に、確認もしないで、自分勝手な判断だけを続けてきたから現在の状況なのです。

さて、問題はここからです。

そんな、価値観の方々ですから、その後で「先生、頑張ってるから、〇〇高校(△△中学)は無理ですか?」となります。

求めている量や内容の三分の一しかやってくれていないのです。
それでも、責任や結果だけは、「当然」の様に100を求められるのです。

私は、問い合わせや、入塾前に、「嫌われ」ても、「偉そうに…」と言われても、「何〜に、選んであげたのに…」と言われても、「入ってあげるのに…」と言われても、「金、払うのに…」と言われても、事前面談で『問題を感じた』方々には、絶対にこれらを申し上げるようにしています。

何故なら、入塾後に、従わないで、成績が上がらない事を、誰が喜ぶんですか?
生徒は辛い。保護者は金の無駄。先生は楽しくない授業。
だからです。

最近多い『言葉の定義』が違っているのに、「そんなことは無い。私は知っている」が引き起こしている課題なのかもしれませんね。

ちなみに「情けは、ひとの為ならず」って諺をご存知ですよね?
現在の日本人の過半数が間違って認識しているそうです。