[2021年6月5日]
近年、入塾したけど、短期間で退塾してしまう生徒が増えました。
保護者にお話しを聞くと
「そうなんです。家の子、昔から習い事や塾を転々とするんです。突然『もう行かん』と頑として動かなくなるんです。少しでも思い通りにならなかったり、先生に何かを言われたり、自分の価値観ややり方と違うことを言われると、何の前触れも無くそうなるんです。でも、学校や習い事の先生には『良い子』って評判は良いのにどうしてか分からないんです。」と言われます。
私には、分かります。やられた経験があります。
解り易く「厳しい言葉」を使うと、『良い格好しいの生徒』です。
本心や家庭内では、我が侭で自分流と自分中心を貫き通すのに、他所では、「良い子」「かわいい子」「良く出来る子」「素直な子」と幼稚園時代から築き上げてきた「理想の自分像」を守り続けているのです。
だから先生から何かを言われると『はい』ってすっごく素直に返事はするけれど、覚えてない守らない。それを何度も注意されると腹が立って「うるさいなぁ、もう嫌」と思うけれど、顔には出さずに良い子のままで家に帰り、次回の日に突然『もう、行かん』となる訳です。本人は「悪い事」や「人として…」や「迷惑」なんか思わずに、兎に角、お母さんに「絶対嫌」の一点張りで動かなければ、暫くすると許されるのです。
初めての時には分からないでしょうが、2〜3度同様の事件が起こったら、気付くべきです。
それを「そうなの?仕方ないわねぇ。じゃあお母さんが電話しとくわ」とするから繰り返すのです。
入る時に、前回のことを持ち出して、しつこいくらい何度も確認する。突然止めたら「二度と〇〇はしない」くらいの話し合いをしていないのです。
「この子は、難しいんです」と庇うような言葉を言われる方が居られますが、生まれた時からずぅ〜〜っと、難しい子なんて居ません。それを許し続けたから平気で何度も繰り返すのです。
それを許し続けて、次の学校も職場も転々としている生徒を聞いたこともあります。
ドンドン学力が落ちていき、志望校のハードルが急降下した生徒も見ました。
我がままを抑えきれなくて、他人の物に手を出してしまった人も聞いたことがあります。
まさか、まさかですが、『私は〇〇ちゃんの思いを全部叶えてやっている「良い親」』なんて思って無いですよね?
「絶対合わないもの」を死ぬほど我慢しろって言ってるんではありません。事後検証をしない家庭が多いって言ってるんです。
言いっ放しで確認やチェックやフォローをしない親が増えてますよね。
何故?どうして?何が?を良く話し合っておかないと、必ず繰り返します。
言葉にせずに感情だけで判断する習慣になっているからです。
我が教室でも、2〜5ヶ月で止めていく生徒は、殆んど前塾も同様に止めています。
簡単に投げ出す生徒は、簡単に雰囲気だけで入りたがります。
親は「やっとやる気になってくれたのね」と喜びますが、
そこで「努力もしなくても褒めて煽てて」もらえたら続きますが、逆の場合は直ぐに飽きてしまいます。
今まで、しっかり向き合って来なかった責任だと思って、これから我慢して向き合ってくださいね。
昔、むか〜し、「積み木くずし」って小説・ドラマがありましたが、仕方無いですよね。親の責任です。