[2021年6月21日]
成績不振の小学生(学年は中学生ですが、意識は小学生も含みます)を連れて来られた時に、保護者(特にお母様)が言われる言葉に
「家で私が叱ると、気絶するんです」
「叱ると過呼吸になるんです」
「叱ると『頭が真っ白になって何も聞こえなくなる』って言うんです」
「何度言っても、直後に反対の行動や、今まで通りのことをするんです」
って聞きます。
私は医師ではありませんし、検査士でもありませんので、医学的な『診断』はできませんが、原因の半分くらいは予想できます。
「発達障害」「学習障害」「精神・神経系の疾患」の場合も有りますので、これらの例は、あくまでも私の「独善」です。
該当するパターンの生徒(2or3人?)と交流して、原因を探し出して、対応して、改善できた生徒も居ます。
「過呼吸・・・」の生徒ですが、今まで優しく優しく過剰に大切に育てられました。何でも「〇〇ちゃんはどうする?」とか「一人で留守番は可哀想・心配」と連れ歩かれました。勿論、叱られた経験など殆んど無く、何でも「まだ小っちゃいから…」で許されて来ました。入塾しても、先生の言葉を聞き流したり、指示を平気でスルーしたので叱責しました。最初は平然と「薄ら笑い」で聞き流していましたが、途中で急に泣き出して過呼吸に…。対処して落ち着かせ、再度話を聞くと、『とにかく怖かったぁ。節分の鬼くらい怖かったぁ』と、内容よりも『ただ、怖かったことで泣いた』んだそうです。
他に「頭が真っ白に…」の生徒ですが、他人の話を聞く時に、常に「何かこんな感じ」「多分こんな感じ」と自分が楽なことしか聞かずに、聞き流すことをしています。なのに、「はい」「分かりました」「頑張ります」と『良い子のフリ』の返事だけは良く、「どうすれば怒られないか」を最優先にしてきました。面倒臭いことは聞き流して放置してきたのです。すると、「怒られる」なんて、最大の面倒臭い・嫌いなことです。相手が怒り始めると、思考と耳のスイッチを切ってしまうのです。だから、後で質問されると、何にも残ってない状態になるのです。それを大人が「真っ白」と綺麗な表現に変えているだけなのです。
と、普通では考えられない出来事が起こるのは、『今までは許してもらえた』『こんな事をすれば許してもらえる』、幼児のような『怖かった』が原因でした。
年齢と共に、子供も成長してくれないとダメですが、年齢と共に親も態度や対応や求めるレベルを成長させないとだめですね!