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早稲田育英ゼミナール
福山駅家教室

[2021年7月14日]

そりゃあ、無理だわなぁ!20210714

「家の子、学校の授業が分からないって言うんです」
「家の子、頑張っても学校のテストの点数が上がらないって言うんです」
って、こんな内容の「お言葉」と共に、何人も当教室にお越し頂いています。

その後に繋がる「せりふ」は決まって『だから、しっかり教えてやって下さい』です。

その後、暫く授業を行なってみると、多くの生徒に『共通する』原因が見られます。

学校の授業が分からないのは、『聞いていないからです。』
「そんなことは無い」と、本人からも保護者からも(必ず)攻撃されます。
一般的に『聞く』とは、「分かろうと意識・自覚」して「言葉の意味と、文脈から、内容を飲み込む」ための作業です。
しかし、成績不振者は「努力をせず意識もせず、自然に耳に入って来た音に反応し、努力をしなくてもたまたま頭に残っていた事だけを転記して『頑張っている〜』と満足している」のです。
分かろうともせず、聞こうともせず、分からない出来ないのは『教え方が悪い』と主張しているのです。
この、子供の言葉を100%いや1000%信じ切って、自分では確認も対処もせず「この子が悪いんじゃない」と「親として(ある意味暴言)」と発言されます。

何だかなぁ?

次に、テストの点数が上がらないことについてです。

先刻書いたように「聞いていない」上に、「覚えていない」のです。「覚えるための意識も努力も苦労も我慢も時間も無い」のです。
その証拠に、小学校で『強制』ができないので、九九の6・7・8の段が苦手な中学生が激増中です。
学校でも塾でも家庭教師でも「聞いた」「分かった」「多分、次は大丈夫」で終了しています。
「違うよ」「ダメだよ」といくら言っても「そんなことは無い。今まで、これで誰からも怒られていない」

だから成績不振なのです。

大丈夫では無いのに、学校も家庭も誰も「責めなかった」のです。

放っといても「自然と」「知らない間に」覚えていることはないのです。
教えた直後に「覚えたもん」って口ごたえする生徒がいますが、当然です。どんなに意識しなくても「10分や15分」は誰でも覚えています。ポイントは「3年経っても残っているかどうか」が全てです。次第に忘れていくのも人間です。だから再度「覚え直す」作業をするのです。これを復習というのです。

子ども達の言う「復習」とは、ノートやプリントを眺めているだけなのです。
私はこれを「思い出に浸っている」と呼んでいます。

本当の復習は「何故そうした」「ここでは何故そう考えた」「先生は何故こちらの方法を選んだ」「先生は、何故これを使う事を思いついた」と理由と根拠を思い出し、用語とその根拠を併せて飲み込む作業を復習と呼ぶのです。
つまり、習ったのに掛かった時間と、同じ時間が復習には掛かるのです。

それを「教えてやって下さい」「聞けば家の子も…」「教えれば家の子も…」「習えば家の子も…」と、子供の意識も行動も確認せずに、勉強は単なる作業だと勘違いされていませんか?

まさか、お母様が学生時代にそうされていたんでは……?
そんなことは無いですよね。
失礼申し上げました。失言です。お許し下さい。