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早稲田育英ゼミナール
福山駅家教室

[2021年8月10日]

子供に勉強を教えるって?20210810

成績不振の生徒の「宿題」や「提出物」が中々終わらない、分からない、出来ない時「どうしてますか?」とお訊ねすると、殆んどの方が「私かお祖母ちゃんが教えてます」とお応えになります。

この「教えてます」が問題なのです。

よくよ〜〜く聞いてみると、「教える」では無く「終わらせる手伝い」をされているのです。

具体的に言うと、算数の問題を大人が読み、式と答えを大人が言い、「分かった?」と子供に聞いて、それを記入させて「教えた」としているのです。
勿論、子供は「うん。分かった」と答えます。
当然です。この問題の『式と答』が分かったのですから…。
大人も「私は、放っとかずに、キチンと教えてやった」と満足感も得られます。
全てが丸ぁるく収まった様に見えますが、これを続けてきたから成績不振なのです。
当然です。成績不振の生徒にとっては、考えなくても、我慢しなくても『丸になる結果』が手に入るのです。苦労して考えるなんてしなくなります。

教室から出した宿題の場合、通常解けないであろうレベルの問題を「全問正解」して来る訳です。当然「おかしいな!」と再度一人で解かせてみます。勿論解けません。
「自分でやった?」と生徒に確認しますと、ほぼ「うん」と答えます。

何が問題なのかを説明します。

自力で解けるようになるには、説明を正確に理解し、用語の内容を理解し覚え、問題文の状況と意図を理解し、覚えている事柄を何個か組み合わせて立式し、正確に計算することです。
これを「何かこんな感じ…」と適当に誤魔化し、考えて立式することを大人がやらせないのです。
できる様になるはずがありません。

宿題は「現在の理解内容を確認」するためと、今日指導した内容の「繰り返し定着」を目的に出しています。
絶対に「罰ゲーム」や「先生が自慢するため」ではありません。

生徒はそれを、塾から帰った当日にやらず、完全に忘れ去った後の塾に行く直前にしているのです。
大人は、確認や定着の邪魔をしているのです。
聞けば、習えば、教えてもらえば、勉強は出来るようになる……………………筈はありません。
大人の皆さん。あなたはそうやって「出来る子」になられましたか?それで「出来る子」になった人は居ないと思いますよ。

教えるのなら、「何がわかった?」「どうすればそうなる?」「何を習った?」「どうすればそうなる?」「計算する時の注意は?」と、決して答を言わないで下さい。

「そんな、難しいことが、素人の私に出来る訳が無いでしょ」と言われる方が居られます。
だから、塾の授業時間だけでなく、別の日や別の時間に質問や定着のために「塾の自習スペース」を利用して下さいとお願いしているのです。