[2021年8月17日]
成績不振の生徒を見ていると、原因が幾つかの括りに分類できることに気が付きました。
勿論、私は大学の専門家でも学者でもありませんので、現場で生ものの生徒や保護者と接してきた経験だけで申し上げます。ですから、該当率95%位との前提をもって聞いて下さい。
大きく分けると、以下の4点です。
?親が「何が勉強か」「どれ位が普通レベルか」を知らない。
?親も子も、テレビや評論家の「きれい事」を信じ切っている。
?家庭での大人の接し方に問題がある。
?いくら注意しても、子供が無視する。
?について説明します。
「ちゃんと聞くんよ」「勉強終わった?」等、『勉強を作業』としてしまう考え方。
「小学校では普通です」「小学校で70点も取って来ます」「中学で平均点位ですから普通です」等の現状のレベル認識の間違い。
塾に行かせて「聞けば」「習えば」「教えて貰えば」すぐに成績は上がるとの『そんなはずが…』の認識。
?について説明します。
「小さい頃は何よりもスポーツが…」「子供には無限の可能性が…」と冷静な判断無しで行動。
「子供は褒めて育てる」って言って、甘やかし放題。
「自由」「個性」の言葉を根拠に我がまま放題。責任感どころか、約束を守る意識さえも無い。
「やるのは子供だから、子供の選んだ塾がこの子に最適な塾」と、宿題をしなくても叱らない「金儲け塾」に行かせて「私は、子供の気持ちを最優先に考える良い親」を信じている。
?については、余り言うと「何〜に、偉そうに」とか「失礼ね」とか「そんな事はないわよ」とか「じゃあ、私に仕事を辞めて、ず〜っと子供を見とけって言うの?」って、またまた叱られそうですから少しだけに・・・。
子供は「号令一発」では聞きません。従いません。守りません。それを「私は、いつも言うんですけどね」と一発で聞かそうとしていませんか?大切なのは、子供が聞くための『仕掛け』を考えることと、チャンと出来ているかどうかの『チェック』を繰り返すことです。
もし「私はチャンとやっているのに…」と思われるのなら、家庭の中に、その私以外にそうではない考えや価値観をお持ちの方が必ず居ます。
例えば、お母さんが叱っても、昼間はお祖母ちゃんがユルユルだとか…。叱る時には怖いけど、普段のお父さんは甘々だとか…。お母さんが今日は叱ったけれど明日は許すだとか…。『多分大丈夫なはず』では無くて、必ず有ります。思い込みは止めてチェックしてみて下さい。
?については、『教えを請う』『指導を請う』に、「指示や指摘に従わない」とか「実行しなくてもよい」なんてワードや考えが存在するはずがありません。ましてや、指導者の指示以外をやって、ベターな結果が出ることがあるはずがありません。なのに平気で無視して何も感じないのです。
何故なら「その方が楽だから…」とか「それでも何とかなったから…」「自分には決して攻撃は来ないから…」が理由なのです。何ともなっていないのに「何とかなっている」と思うのは『それでも許して本人の希望を叶えてやっている人が居る』からなのです。つまり、?の延長線上の出来事なのです。
小さな頃から、約束を『絶対』守ることを求めましたか?「まだ、小さいから…」と何でも可愛い可愛いで許してきていませんか?小さい時に守れない子供が、大きくなって知恵が付いてから従うはずがありません。
以上のどれかが該当するはずです。他人からの眼が一番冷静です。
思い込みを止めて、冷静に他人に相談してみて下さい。
大人の面子より子供の将来の方が大切ですよね。普通の親ならば・・・。