[2022年3月3日]
もうすぐ新年度を迎えます。
近隣の塾さんも、新年度生募集のチラシを積極的に新聞折込にされています。
我が教室は貧乏なので、他所様と同様に「何度も何度も」とはいきませんが、少しだけ募集広告をさせて貰いました。
有り難いことに、問合せや体験授業の申込があり、授業をさせて頂いています。
そこでの保護者との会話です。
「この生徒さんは小学校3・4年程度の計算や用語やルールが身に付いていませんねぇ。これでは中学校の授業も定期テストもかなり厳しいでしょう?」
『そうなんです。テストはガタガタなんです』
「まずは自宅で基礎から、しっかりやり直した方が良いんじゃないですか?」
『でも、どうして良いか分からないし、塾にお願いしたいと…』
「そうですか。では基礎からこの子のレベルに合わせてじっくりと…」
『はい。この子に合わせて、ゆっくりやって下さい』
「そうですね。確実な学力を…」
『はい。この子に合わせて頂ければ、次回の期末テストでは高得点が…』
「えっ?」
『その後、〇〇高校(偏差50程度)にも可能ですよね』
「・・・」
いかがですか?
『ゆっくり、この子の実力に合わせて…』
勿論、個別指導ですから可能です。
『〇〇高校へ…』
勿論、何をどれ位やれば合格できるか分かってます。
『じゃあ、それを・・・』
そこが【無茶】なんです。
今まで、皆んなが6年も7年も掛けて積み上げてきた実力を、置き去りにしてきたこの子だけが、何で1〜2年で追い越せるのですか?
仮に、私たちが求める量と深さとスピードと時間を実行してくれるのならば可能かもしれませんが・・・。
この状態の生徒では、まず学習習慣、学習のやり方、説明の聞き方、毎日の覚える訓練等々々々、時間が掛かることが予想されます。
『今までを取り返して欲しい』って言われれば可能です。ゆっくりじっくり確実に進めます。
『ここまで実力を上げて欲しい』と言われれば可能です。しっかり計画を立てて確実に進めます。
けれど、『ゆっくり、この子に合わせて進め。短時間でこのレベルにまで到達しろ』って言われると、そりゃあ無茶でしょう。
それが可能ならば、皆んな小学校から8年間、全く何もせずに、受験の直前に1年間だけ≪金さえ払えば≫何でも叶うことになってしまいます。
コツコツ頑張った生徒が『バカを見ます』
小学レベルの小数や分数や割合を放置したまま中学に入学し、そのまま努力もせずに塾に行かせさえすれば、家の子のペースで『何とかなるはず』と思ってる方。
何がなんだか・・・。
これが、本当にいらっしゃるから怖い話なんですよね。
私は、はっきり「無理です」って言うから嫌われるのです。
他所の□□□塾みたいに、「あ〜ぁ!大丈夫ですよ!頑張りましょうね」って受け入れると、もっと金持ち塾になれたのかなぁ(涙)