[2022年4月20日]
「お母さんに聞かんといて!卒業証書と引き換えに、学校に返してきたから…」
こんなセリフをよく耳にしませんか?
もしかしたら、言ったことがある人も居ませんか?
長年触れる事無く忘れてしまったということはあると思います。
勿論、照れ隠しや「言葉の綾」で言ってしまうこともあると思います。
社会の年号や理科の器具名、植物の器官名を忘れてしまったなんてことはあるかもしれません。
中学・高校の『超嫌いな数学の解法』を忘れたなんてのもあるでしょう。
しかし、本当に『小学校レベル』の算数の理論や公式を忘れてしまうことがあるでしょうか?
メートルとセンチメートルの換算や分と秒の換算を忘れるなんてあるでしょうか?
ところが、今の小・中学生には『当然のように』『権利のように』本当に実在するのです。
中学2年生が面積公式を忘れていたり、割合や単位を理解していなかったりなんてビックリするくらい実在するのです。
その生徒たちに聞くと「あ〜っ、私、そこ苦手だった。嫌いだった。でも、もう終わったから関係無い」と答えます。
『何で?』とさらに訊ねると、
「だって、お母さんが、悪い点数で、終わったことは仕方ないから、次からはしっかり聞くんよと言ってたもん」だそうです。
その理論は「卒業証書と……」と同じ理論です。
誰かが教えたのでしょうか?
日々その考えの中で、それが自然になってしまったのでしょうか?
ご存知のように、勉強は「小学1年から全てが繋がって」います。
前回の単元が未達のままで次をいくら聞いても理解できません。もちろん「その内分かるようになる」こともありません。
その証拠に「英語が苦手だった〜〜」と言われるお母様方の原因は「コツコツ覚えることをしなかった」か「中1の時の文法をしっかり理解せずに、何かこんな感じ…で通り過ぎた」しか考えられません。
出来なかったら、分からなかったら『次はしっかり聞きなさい』じゃ無く「分かるところまで戻る」「出来るところからやり直す」しかないのです。
学校のテストは『単元確認』の目的でそこしかやってくれません。
だから、好きな単元の点数は高く、嫌いな単元の点数は低くなります。次のテストで点数が上がったから頑張ってる訳では無いのです。
だから子ども達は「その時だけ聞く」のが「やる」のが「終わらせる」のが勉強だと信じているのです。
本当に頑張ってる生徒の点数は継続的に上昇します。
えぇ〜〜〜っ?
まさか今「えっ?そうなの?」って思ったお母様は居ませんでしたか?
だから子どもの成績が下降傾向なのです。
受験の直前に「聞けば…」「習えば…」「教えてもらえば…」「行かせれば…」「やらせれば…」とは、絶対に思わないで下さいね。
だからなんですよ! お母さん! 失礼しました。