[2022年6月10日]
「そう言われますけど、勉強できることだけが人間の全てではありませんよね」
成績不振生徒の保護者から度々言われた言葉です。
『そんな事たぁ、あんたに言われんでも分かっとらぁ』
と、心の中で思っていますが、そこは大人の対応。
「ぐっ」と我慢して、「それはそうなんですが・・・」と続けます。
保護者様の言われる様に、
「勉強が出来ないからって、死にません」
「勉強が出来ないからって、生きていけます」
「勉強が出来ないからって、逮捕されません」
「勉強が出来ないからって、法律に反しない限りは、皆んな平等です」
「しかし、将来の夢の選択肢が・・・」とか「座学の訓練がされていないと・・・」なんてハイレベルの話はまた別の機会の話として・・・
入塾の時に何て言われましたか?
「成績が思うように上がらないので、成績を上げてやって下さい」「勉強のやり方を教えてやって下さい」って言われましたよね。
そこで私も、「毎日の生活」や「勉強方法」「意識の間違い」「家庭での対応」など、「成績アップの障害になっているものを具体的に指摘していきますね」とお話ししたはずです。
「はい、分かりました。お願いします」旨のお返事を頂けてスタートしたはずです。
暫く生徒の行動とご家庭の反応を見せて頂いた後、少しずつ問題点を具体的に指摘していきます。
生徒には何度か繰り返し注意しても実行(従わない)時には少し強めの叱責をする時があります。
いくら生徒に注意しても、ご家庭がそれを許してしまっているため、改善がみられない(妨げになっている)時には、保護者にもお話しをすることもあります。
すると、冒頭のお言葉を頂くのです。(涙、涙、溜息)
私たちには「勉強の成績を上げてくれ」との依頼ではないのですか?
それとも「成績は二の次で良いから、子どもの機嫌をとってやってくれ」の依頼ですか?
失礼な言い方をすると、「家や学校の行動」や「意識」や「やり方」を何にも変えなくても、金さえ払えば直ぐに成績急上昇を想像されていたのですか?
それって、勉強なんて「行けば」「聞けば」「習えば」「教えてもらえば」「行かせれば」「金さえ払えばなんでも手に…」の考えをお持ちなのが見え隠れしていませんか?
自分たちの意識や行動は『絶対に間違っていない』と思われているのですか?
もしそうなら、毎日通っている学校で何故成績上昇ができないのでしょうか?
本当に間違っていないのであれば、それなりの正しい結果が得られている筈です。
保護者の勘違いや対応の不足が原因の場合も沢山見てきました。
誰でも自分のことを指摘されると「カチン」ときます。
だから速攻「言い返して」「口ごたえ」をして勝てば良いのですか?
「大切な子どものため」に「自分が気が付いていなかったこと」を少し見つめ直してみるのが今の大切なことではないでしょうか?
だって、昔の人が言っていたのを聞いたことがあります。
「子は親の鑑」
「子は育てたようにしか育たない。親に似てない子はマンガの子」
いつもいつも失礼な事ばかり言ってごめんなさい。