[2022年6月24日]
注意しても中々変化や我慢や努力に至らない生徒(当然、成績は伸び悩みです)と、それを「何ででしょう?」って言ってる保護者の理解状態と心理状態を、長年で沢山の生徒の経験から予想してみましょう。
親【ちゃんとするんよ】【言われたようにするんよ】
これは、「ちゃんと」と「言われたように」の用語の意味を子どもが理解していると希望的誤解をして声掛けをしています。その上「私が一度言えば、直ぐに理解して、その様に実行してくれる“はず”」との理想を持って言っています。
生徒《分かった。“何かこんな感じでもやっとけば良いだろう》《えっ?やってるじゃん。まぁ良い。“はい”って言っとけばこの件は終わる》
塾『お母さん。子どもが指示内容を理解出来てるか顔色を見ながら言葉を言い換えて指示して下さいね』『言いっ放しには注意して、確認を怠らないで下さいね』
親【やってるわよ。私だって忙しいのよ。専門家じゃないから知らないわよ。だから塾に行かせてるんでしょ、いちいち私に言わないでよ。ひょっとして家の子を必要以上に悪者にしてもっと月謝を取ろうとしているのかしら・・・(過去、余程酷い塾にしか行って無かったのかな)】
生徒《今までこれで何とかなったから、とりあえず返事だけしとけば・・・。どうせ母さんはチェックしないから、とりあえず“分かった”と言っとけばもう怒られない》
別の話しです。
言っても言ってもやってくれない生徒に、色々機嫌を取って“本音トーク”をして聞きだしたことをお話しします。
塾『塾で今求めている事はゴールじゃ無いよ。言われたら直ぐにやらないと次ができないよ。いつまでもここを繰り返していると次に進めないうちに時間が過ぎてしまうよ。“うるさいなぁ”とか“変わる気がない”と思っているなら他所の怒らない塾に変わるか、ここを止めたらどう?』と注意した時の話しです。
生徒は「はい、分かりました。やります」って言いながらも何ヶ月たっても変わらない場合の内容予想です。
生徒《分かってるよ。うるさいなぁ。これぐらいで良ぇじゃんかぁ。今までだったらこんな感じで何とかなったし、許された。自分よりヒドイ奴はたくさん居るし、これくらいなら学校では“優秀な方”。塾の先生は色々言うけど、このままで何とか届くはず。ダメでも“頑張った”って言えば親も許してくれるはず》
《しつこく言われても放っといて時間が経過すれば、その内許してくれるはず。放っといても殴られたり攻撃されたり、クラブを止めさせられたりは無いし、私だけ〇〇を買って貰えないことなんて絶対ない(母さんが言ってた。今日日の世間一般ではみんな持ってるからって)から・・・》
《もし、叩かれたら「暴力だ」と直ぐ止めれば良い》
《いくら止めろって言われても、“止めません”って居座り続けた方が得だ。親からも怒られないし、この厳しい塾をやめて優しい塾に行くと成績が下がるかもしれない(お化けが出るかもの感覚)。自分は従うつもりは無いが、所属しているだけで自分も実力が上がるはず(有名監督の野球部に入れば、自分も甲子園に行けるしプロ選手にもなれるかもと同じ)。》
これは親にもあるようです。
【家の子も、有名な〇〇塾に行かせれば、必ず■■高校に入ってくれる筈】
【〇〇塾に入れたんだから、もう安心。私がいちいち言わなくても・・・】
【まさか、家の△△ちゃんが無視したり、放っとくなんて考えられない。増してや、先生の指示や言葉の日本語が理解できないなんて有り得ない。だって、毎日チャンと会話が成立してるし・・・】
どうでしょうか?薄々気付いて居られた方も、そうじゃ無かった方も、ご自分の経験と世間の常識とが大きく変わってきています。“素直”に聞いて、ご自身も意識・行動を変える指針にして頂けたらと思います。