[2023年7月5日]
「あんた、チャンと聞きょうるん?」
『聞いてるよぉ』
「今度こそ分かったん?」
「母さんの言ってる事分かってるん?」
『分かっとるよぅ』
「本当。それなら良いけど」
「今度こそ、チャンとやるんよ」
『分かっとるけぇ、やってるよう』
何度も何度も何度も度々度々度々耳にする会話です。
生徒は自信たっぷりです。
この生徒の言葉を100%受け取られたお母様から「家の子とチャンと話をしたら、分かってやってるって言います。家の子はやってる筈です。先生の教え方の方を工夫をして下さい」と言われたこともあります。
じゃあ、聞くって何ですか?
ある小学生に確認したことがあります。その生徒曰く「先生の話してる声が耳に届いていること」『内容は?』って聞き直すと、「それは関係ない。チャンと席に座って聞いているかどうか」と答えてくれました。
この程度の認識ですが、お母様は「家の子は聞いている}」と思われているのです。
じゃあ分かったは?
これも、ある小・中学生に確認したことがあります。
自分では解けなかったものを、先生が黒板に式と答えを書いてくれて、自分のプリント(ノートの場合も)に写して『丸』をもらえたら【分かった】に該当するそうです。
つまり、根拠や理由や思考なんぞ一切関係なく、正答で埋めることができることを【分かった】と言うらしいです。
これでは「保育所のぬりえ」と同じですよね。少し程度の良い生徒でも「先生の説明を聞いて、何かこんな感じ」と根拠や説明できなくても『〇』にさえなれば【分かった】に該当するらしいです。
では「やる」「やってる」って何ですか?
出来ていない生徒、成績不振生徒、伸び悩み生徒が殆ど使う言葉が「私はキチンとやってる」です。
キチンとやってて、何で成績不振なの?
じゃあ成績良好な生徒は「キチンとやってない」の?
と、言葉の定義や何をどれくらい、どのようにやることが「やる」「やってる」に該当するのか分かってないし、保護者も分かってないのに「分かってる」「やってる」と言われます。
これって「分かってるつもり」「やってるつもり」ですよね。
とにかく「文句を言って」「口答えをして」「権利か金か立場を利用して勝つこと」で間違いを正当化している場面が多過ぎです。
聞くって、相手の意図を聞き取って、前知の知識との違いも聞き取って、細かい一文字まで区別して受け取ることです。「何か、こんな感じ」なんて言ってる親子は無理無理です。
分かるって、何に使えて、どんな場面や目的に使えて、どんなキーワードに該当するのかを自力で認識し、利用して初見の問題に対処できることを「分かった」って言います。答えさえ合えば良いなんて認識では、一生使えません。
ましてや「聞いたらできる」なんて軽すぎる認識の親子には無理無理です。
じゃあ覚えるってなんですか?
前述の分かったモノをキチンと分類し、3年後にでも使える状態にしておくことを「覚えた」っていいます。
「チャンと昨晩覚えたもん。たまたま今日、出てこんだけで・・・」とか「あっ、そこはもう終わったから忘れた」なんていってる【単元テスト対応勉強法】はダメダメになるためのやり方です。
じゃあ「やってる」って何でしょう?
正しい意識で正しいやり方をし、正しい量だけやっていれば99%結果はでます。
結果が出て無い場合は、どれかが間違っているのです。
そこを指摘して修正するお手伝いをするのが私たちの仕事です。
私たちの指摘を受け入れて「我慢・辛抱・苦労」をしてくれた生徒は、全員結果が出ています。
つまり、結果が出ない生徒は「何かを間違っているか求めただけをやっていない」のです。
必要量を【やっていない】のです。
『聞けば・習えば・教えてもらえば・塾に行かせれば、直ぐに勉強はできるようになる』なんて考えている保護者が、まだ居られることが驚きです。
まさに「きれいごと」の被害者です。
私たちは「きれいごと」は嫌いです。事実をお伝えします。
本当に結果が欲しければ・・・・・・・・・です。
文字通り「チャンと聞いて頂けるのなら」幾らでもご説明させて頂きます。