[2023年7月22日]
最近の小・中学生と接していて、多用されるワードがあります。
「これで許される」
「これなら許される」
「これ位で許される」です。
これらの言葉の前には「母さんだったら・・・」「学校だったら…」「普通は・・・」が付きます。
お母様方が「家の子はそんなズルいことは考えて無いと思います」と言われますが、ズルいんじゃなく、それが普通の生活が続いているので、それが普通の感覚になっているのです。
現代の子ども達の多くは、自分の為や将来の為なんて考えている子は少数派です。
殆どの子は『許されるため』に毎日何となく生活しています。
学校の先生は、色んな生徒に対応しなければならないので、学力も動作もどうしても下位を基準に対応しなければなりません。仕方のないことです。
普通(世間・友人の親)は、責任も義務も「絶対良くしてやりたい」の気持ちもないので、適当なきれいごとで済ませますよね。
ところが、親は違うはずです。
愛情も大切さも本当の意味での責任もあります。
なのに子どもに「お母さんだったら、これ位で許してくれる」「これ位までは怒られない」を感じさせているのです。
ある意味「完全に舐められている」のです。
では、何故子ども達はそれ位「舐めて」も大丈夫と感じているのか?
考えられる原因は、お母さんが感情に任せて、叱ったり・「もぅ、次はだめよ」と許したりしているからです。当然、子どもは機嫌の良し悪しで報告したり放置したりを選択します。
他の原因は「あなたは大切な宝よ」とか「お母さんはあなたが大好きよ」と必要以上に過大な言葉を掛け過ぎている可能性です(勿論、大切や大好きを思うなと言ってはいませんよ)。
「母さんは、私のことが大好きだから、絶対に怒らないもん」って言った小学生が本当に居ました。
次に考えられるのが、「家の子、まだ小さいから出来ないかもしれません」「家の子、まだ小さいからその内出来る筈」「家の子、まだ小さいのに、そんなに負荷をかけても・・・」「子どもには無限の可能性が・・・無茶な負担を掛けても・・・」です。
以前、中3で身長175?体重135?の生徒のお母様とお祖母さまが「家の子、まだ小さいから・・・」と言われてました。だから、絶対に生徒は宿題や英単語を覚えて来ませんでした。
何歳が小さくて何歳からならできるのですか?
「小さい・・・小さい・・・」で許し続けていたお母様が、高校生になった我が子が「言うこと聞かないから、私はもう知らん。勝手にし!」って怒られていましたけど、それって子供だけの責任ですか?
更に考えられる原因は、「あんた、宿題終わったん?」って聞くと子どもが「うん、終わったよ」って答えます。
「あぁ、そう。じゃあゲームしても良いわよ」と口先だけで何にも確認やチェックをしないお母さんです。
「そんなん、答え合わせなんかできないわよ」って言われたことがあります。答え合わせは学校と塾の仕事です。本当にやってるか、言葉に嘘はないのか、ズルいことを覚えていないかをチェックして欲しいのです。「子どもが私に嘘をつく筈が・・・」「私だって忙しいの・・・」のお母さんの言い訳や口先だけを子どもが見て覚えているのです。
「ある年齢になったら、その日から突然出来るようになる」なんて聞いたことがありません。
勉強は少しくらい後からでも戻れます。しかし、意識や考え方や生き方は時間と今までの生活が全てです。
上辺だけの取り繕い方を上手に使える子どもにだけはなって欲しくありません。
「三つ子の魂、百まで」「子は親の鏡」度々偉そうにすみません。