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早稲田育英ゼミナール
福山駅家教室

[2023年8月9日]

何んか・・・多分・・・、頑張る・・・20230809

「伸びる子」「時間が掛かる子」のお話をしました。
その中で、皆さんでも気付く「時間の掛かる子」目印があります。

それは、
「何んか、こんな感じ」
「多分、こうだった気がする」
「うん、分かった。頑張る」
「え〜っ、私、頑張ったのに・・・」
を口にする子です。

数学も英語も理科も社会も国語も、勉強には「定義」「用語」「ルール」があります。
数学の証明問題では、一文字間違えただけで、延々と書いた答えがバツになります。
英語も、一文字のスペルミスが長々と書いた文章全体をバツにします。
公民の裁判単元に至っては、一文字間違えると全く逆の立場や結論になってしまいます。
ですから、先生の説明や教科書の説明を意識して正確に完全に聞き取る・読み取る意識と習慣が必要なのですが、小学校低学年の頃から学校で叱られないからとか、「あっ、分かってたのに勘違いした」と言い訳して『楽』して通り過ぎることが許されると信じていた子が「伸び悩み」の習慣を付けてしまったのです。
学校の先生の指示内容を聞いても、お母さんの伝言を聞いてもいつも「何んかこんな感じのことを言ってた」で平然としています。

多分も同様です。
常日頃から正確に確実に聞く意識と習慣が無いので、「多分、これで良いと思う」と常に何となく通り過ぎようとします。
英文法等がよい例です。
冠詞が付くのはどんな時?「S」が付くのはどんな時?単数のYouと複数のYouはどこで見分けるの?
一文字でも、一単語でも間違うとバツです。後で言い訳をする癖は早めに直しましょう。
英会話では、多少の文法ミスでも通じますが、書き問題が主流の入試では命とりとなります。
勘違いやうろ覚えも実力の内です。

最後に、何か指示したり注意したり、暗記や復習の指示、面談時に具体的に行動の指摘をすると『うん。分かった。頑張る!』って簡単に言う子がいます。
これを言う子の殆どは頑張りません。
「頑張る」って何ですか?何をどれくらいやれば頑張ったことになりますか?分かって使っている小・中学生がどれくらい居ますか?これを言う子のほとんどが、後で出来なかった時に「私、頑張ったのに〜」って言います。
「頑張る」の定義につきましては別の機会にお話しします。
子ども達が「頑張る」の言葉と出会ったのは「幼稚園のお遊戯会」です。何も出来なくても覚えて無くても泣き続けていても、ステージに上がって降りて来さえすれば『偉いねぇ!頑張ったねぇ!」と終了時に褒めてもらった時です。
年齢と共に大人が対応や求めるレベルを変えれば良かったのですが、いくつになっても「頑張る」って言えば褒めて貰えることを子ども達は覚えたままなのです。

伸びる子は「何んか」「多分」を使いません。
もちろん「頑張る」も使いません。自分の勉強です。自分の受験です。自分が上昇したいのです。頑張って当然だからです。
「やれっ!」って指示すると【やります】って返ってきます。
これは、「頑張ったのに〜」の言い訳を自分で断ったのです。
「やる」か「やらない」かしか無いからです。