[2023年9月21日]
近日、色々な学校の先生や、塾の先生や、何故だか経済学の先生にまでお会いしてお話をお聞きする機会がありました。
生徒たちに指示を出しても、「体罰反対」や「子供の意見を尊重しろ」のムードを背景に、生徒が「無視」や「スルー」することが日常のことになり、改善や上昇以前の問題に頭を悩ましていると聞きました。
「子ども達は分かっている」「子ども達もチャンと考えている」「子ども達の人生なんだから大人が勝手にレールを強制するな」と言われ始めて久しいですが、明らかにその言葉をまともに受け止めた生徒・保護者に結果が出始めています。
何をしても何にもしなくても、決して叱られることも無く、罰も無く、欲しい物ややりたいことは全て叶えられる「楽園」「ユートピア」のような10数年の人生の中で、素直に【苦労】や【我慢】を自分で分かって、自分で考えられる生徒がどれ程の割合で育つでしょうか?
どうすれば許される。ここまでは怒られない。(嘘でも)こう反応しとけばバレない。と考えるのが普通ではないでしょうか?
これに対して、学力が下降しているのは『指導方法に問題がある』とのきれい事報道を真に受けて、自らは子育て・確認を放棄して、「家の子はそんなことは無い」「まだ小さいから・・・」と小学・中学の間やりたい放題に自由にさせておいて、中学・高校になって、突然【がむしゃら】【ムキに】【自ら】頑張れるとは思えませんし、まだ見たことがありません。
「そんなことはない」「こんなにコンピューターが発展している社会で」「そんな古臭いやり方を」と言われますが、世界の学生の学力比較調査では、日本は年々下降して、今や100位以内に2校しか入れない位悲惨です。
国別の「世界競争力ランキング」では1990年前後の世界1位から年々下降を続け、今やアジアの近隣国に全て負けて、世界34位まで突き落とされました。
企業人の中に「受け身意識」や「責任意識の減少」「当事者意識の欠如」「何でも周りのせい」が十分に浸透し、予定通りの下降一直線です。
これは、子ども達や若者達だけの責任でしょうか?
これらの「きれい事」を誰よりも信じて、誰よりも我が子に実践し、家族総出で実践している人が増加しているからではないでしょうか?
当然「昔ながら」の【苦労】や【忍耐】を実行し、日本の底力を支えている人たちが居ることも事実です。
そんな人たちが居てくれるからまだ34位で止まっているし、国が破綻せずにギリギリ耐えていられるのです。
しかし、分かっていない人や出来ていない人ほど、「そんなことはない」「私はできている」と言う親子が居るのが、悲しいけれど事実です。
これは、悪口ですか?
私も「頑張れ〜頑張れ〜」「大丈夫だよ」ときれい事を言って煽ててあげることが、塾の優しさですか?
それを求める方が激増した結果が……………………ですよね。