[2023年10月4日]
成績不振な生徒や、中々上がり難い生徒やその保護者とお話しする機会が多くあります。
教室が始まった約20年前はハッキリしていました。
普通に教えたり普通に指示したりすると簡単に成績アップしてくれる生徒が多かったです。
中々上がらない生徒は自分の意志(信念?根性?)で従いませんでしたし、口答えの塊でした。
でも、そんな生徒たちと何度も何度もぶつかりながら話し合いを続け、生徒が何かを感じてくれた瞬間から、そんな生徒もスルスルと上昇してくれました。
つまり、素直に聞いてくれる生徒は短期間で変化し、強情な生徒とは時間は掛かりましたが、少しずつでも変化してくれました。
ところが、近年の生徒の特徴は、言葉の定義が間違っている上に、表面だけ取り繕って時間だけ浪費している生徒が多いと感じています。
勿論、昔同様に、素直に聞いて考えて、行動や時間の使い方を変えてくれた生徒は短期間に大きな変化を見せてくれています。
しかし、最近、目に付く生徒の行動は「聞いてる」「分かってる」「やってる」が、どう見ても全ての言葉の前に【私は】、後ろに【つもり】が付いている生徒が多いです。
つまり「【私は】やってる【つもり】」です。
結論として、やっても無いし、分かってもないし、聞いてもないけど【私はやってるんだから、認めて許してよ】との反応が多いです。
「違うよ。これを、こうやって、ここまでやらないと、やったことにはならないよ」と具体的に何回も指摘すると「うるさいなぁ。私の頑張りを認めてくれない」と不機嫌に・・・。
他にも、何かを指示すると「はい」って素直(っぽい)に返事をする生徒が激増です。
じゃあ、理解して素直に実行してくれているのかというと、放っといてスルーして、今までと何にも変わらない場合が多いです。
それとなく聞いてみると、「先生に何かを言われたら素直に『はい』って言うのよ。それが良い子なんだから・・・」とお母さんに言われているから、素直に従っているらしいです。
まさに、「はい」の意味や「素直」の意味や「良い子」の意味を分かっていません。
表面だけ、恰好だけで『頑張っている』を主張しているのです。
ただ、とにかく、その「表面だけ」「見た目だけ」「その場だけ」の返事を求めているのは、その生徒の保護者のようです。
「本当に分かっているのか」「本当に聞いているのか」「本当にやっているのか」は毎日の家庭生活の中で見えているはずです。
『私もいつも、言ってるんですけどねぇ』と言われる方に、「言いっぱなしではダメですよ。チェックをしないと・・・」と言うと『しょうが無いでしょ。私だって忙しいんだから・・・』と【言ったから・・・】を理由に責任は終わった旨のことを言われます。
学校では叱りません。責任を取らせません。教育困難な成績下位者を基準に授業をしています。その中で「普通だから・・・」「皆んながそうだから・・・」と許すことは【やさしい】【物分かりの良い親】でしょうか?
「分かってやれ」「許してやれ」「生徒の望むように・・・」の綺麗ごとの風潮だけを信じて、放っといてやることが、本当に生徒の将来にプラスになるのでしょうか?
成績超上位者の実力は、昔に比べて格段に上昇しています。一方、成績不振者の実力は異常なくらい下降しています。
極端な言い方をすると【一強九弱】【二強八弱】状態です。
その中の「平均的な子」は本当に【普通】ですか?
「素直じゃ無い」「ちゃんと聞いてない」って保護者にお伝えすると「子どもに聞いたら、チャンとやってるって言ってます」のお答えが増えています。
さ〜〜て。この子が「チャンと聞いて」「チャンと分かって」「チャンとやってくれる」ための指導は、本当に私たち【塾】の仕事でしょうか?
あ〜〜ぁ。また「お願いしたんだから・・・」と「私はいつも言ってるのにやってくれないんだから、私はどうしようも・・・。もう知らん」が聞こえてきそうです。
だれの将来のためですか?
大至急、素直に聞かなきゃいけないのは・・・・・・