[2023年11月4日]
塾で指導していると、
「小学校のテストでは良く出来るんです」とか、
「小学校のテストではいつも褒められるんです」とか、
「中学校のテストでは、いつも平均以上です」とか、
「中学校のテストでは、いつも90点以上なので問題無いです」とか、
「中学校のテストでは、いつもクラスの1〜2位なので、文法は分かっています」とか、
いくら「違いますよ」と説明しても、何度も何度も私が責められてきました。
小学校のテストは、「教科書準拠」では無く、「教科書のコピー」なのです。
もっと分かり易く言うと、テストの解説と答えを毎日の授業でやっているのです。
国語などの長文は、生徒にとっては長すぎるらしく、3分割にして3回テストをおこないます。つまり、2〜3日まえに聞いた解説や漢字を覚えていないなんて、すでに生徒の授業態度に問題はありませんか?
その上、前回出題された問題や単元は二度と出題されませんので、理科・社会・漢字などは【忘れ放題】なのです。
それで「家の子、80点“も”取ってるんです」とか「大体いつも、90以上なんです」なんて、成績不振の証明の分類です。小学校のテストなんて100点とって普通です。まぁ、人間ですから、勘違いや忘れで95点取ることもあるでしょうが、それも学期に1〜2回が限界です。
60点なんかを取って来る児童は、学習姿勢かその他の何かを見直した方がよろしいかと・・・。
次に中学校のテストです。
超高レベル受験校でない限り、地元の私立公立中学校も小学校と大差無いです。
地元中学の毎日の授業も、テストの解説と解答の説明のようです。
問題も教科書とサブテキストと配布したプリントから95%出ます。初見の問題は、図形の向きが逆に向いているレベルの違いです。これで100点取れないのが不思議です。
これで平均点が50数点と言うのだから「何が何だか」です。
社会や理科は小学校と同じで、単元だけ予告された範囲限定のテストなので、いざ中3になって過去範囲全ての模擬試験を受けてビックリです。「私、社会は好き」って言ってた生徒が「もう、無理!」って突然セリフが変わります。
さぁ、問題の英語です。教科書の本文を一行ごとに文法説明と日本語訳を聞きながらノートに書いていきます。テストでは『教科書そのまま』出るのですから、内容理解なんか殆ど必要ありません。『まるまる覚えておけば』ほぼ解けます。つまり、几帳面に覚えた生徒は満点に近い点数が取れます。それでも平均点が50点台なのは何故でしょう?
この状況では「私は英語得意」とか「家の子、英語力がある」となってしまいますが、英文法の細かい理解が出来ていないので、学年が上がっていくと、ドンドン英語の点数が下がります。中3の模試を受けてビックリして慌てて習おうとしても、中々時間が足りません。細かい違いと利用が出来なければダメだからです。これは理科・社会も同様です。中3で複雑な単元を習いながら、過去の全てを【やり直さなければならない】からです。
過去、「学校ではいつも93〜97点位取ってるから英語は得意。塾で習う必要は無い」と言ってた生徒が、模試を受けて30数点とか偏差値40台なんて何人も見てきました。生まれて初めて中3を経験している生徒より、かれこれ20年も受験生を経験している私たちの方が、多分正しいと思います。
つまり小・中学校のテストの点数を過信している生徒・保護者(特に保護者)が多過ぎだということです。
昔のテストと違って、現代のテストの目的は、通知表を付けるための評価の差をつける根拠の数字が欲しいだけ(学校の先生ごめんなさい。悪意はありません)になってしまってます。
これが、現代のテスト点数のカラクリです。
「そんなことは無い」とか「失礼な。家の子は違う」と私を目の敵にせずに、少しだけ「えっ、そうだったの?」と信じて下さいね。