[2023年11月9日]
「先生の言うことをチャンと聞くんよ」
「注意されたらチャンと守るんよ」
「毎日、家で〇〇時間は復習するんよ」
これらのセリフは日常、度々耳にします。
これらのセリフを口にされた方も多いと思います。
さ〜〜て、これらのセリフを生徒に言って、実行してくれた経験は何%ぐらいですか?
直ぐに「はい」とか「分かった」って毎回言ってくれるとは思いますが、「分かった」ってなんでしょう?
生徒は「チャンと聞いてる」って言いますが、「チャンと聞く」って何ですか?何をどこまでやればチャンと聞いてることになるのですか?
また「分かった」って言いますけど、「何がどこまで理解できて、何をどこまで行動」できたら、『分かってるな』と認識できますか?
もっと言うと「これをここまで読んで、理解したらこれをこうやって解いてきてね」と指示することがあります。翌週、それを見て愕然とします。本当にやって来てくれる確率はスゴク少なめです。
本人はやった気満々です。
ここまでお話しして、どう思われましたか?
生徒に問題がありますか?私たちの指示に問題がありますか?
もちろん、私たちが悪いなんて言いませんよぅ。だってこれを書いてるのは私なんだから・・・。
但し、普段の会話から「この子、日本語が分かってないな」とか「普段、学校や家でどんなやり取りをしてるのかな」なんて場面に度々出会っています。
別日に生徒やお母様に日常の様子を聞くと「早よ来!」「〇〇止め!」「早よ食べ!」「風呂入り!」等々だそうです。
『ちゃんと家では会話が出来てますので、日本語は大丈夫です』と言われるお母様!これは会話ですか?これは【号令】【合図】じゃないですか?サーカスで見るやつですよね。
そりゃあ「チャンとやり!」って指示しても、「チャンとやる」の日本語の定義や意味・内容が分かっていないので、出来る訳がないですよね。
指示や要求をしたら、子どもの口から何を、いつまでに、どのようにやるのかを確認する方が良いですね。
他に、こんな生徒が居ました。
「進学したら、今までと違って、毎日〇〇時間は自宅学習をしないと、学校の授業についていけなくなるよ」と指示すると「はい」って返事をしてくれました。後日の授業で基本が「あれっ?」ってことがあり「ちゃんと家で〇〇時間やってる?」って聞くと、「はい」って言ってくれます。それからひと月後にさらに「???」が続出したので「本当に〇〇時間やってる?」って聞くと「はい」って返事です。おかしいなぁと感じて翌週「毎日、家で何時間勉強している?」って聞き方を変えてみると『△△時間です」と指示の20%でした。
これって、日本語の問題でしょうか?「スルー」「放っとく」の性格の問題でしょうか?
と現場では、保護者の想像できない問題と闘っています。
だから、よく言われる「塾に行けば」「聞けば」「習えば」「言ってもらえば家の子も・・・」は、この様なスタート前の問題を持っていない生徒に対してしか当てはまりませんね。辛い・・・涙