[2024年1月12日]
教室の看板テーマと言いますか、私たちの指導の根幹になる言葉が「人間力が学力に!」です。
以前より、何度も生徒の態度や対応、言動全般について色々とお話ししてきましたが、過去の約20年間に接してきた生徒や保護者の様子や言動や結果を思い出し、分類してみると、やはり、今まで言い続けてきたことは大きくは間違っていないことが分かりました。
大きく分けると3つに分類ができます。
一つ目は「その場だけ」「作業だけ」「聞いているふりだけ」「やっているポーズだけ」「言われても放っとけば良い」「書いたから・・・」「行ったから・・・」の頭が動いていない形だけ学習の【幼稚園の塗り絵】生徒、もしくは【お母さんに怒られなければ良い子】生徒の幼児もしくは大人を舐めてる系生徒。
二つ目は、日常や家庭での会話が少な過ぎて、「日本語が分からない」生徒です。これを言うと「そんなことは無い。家ではチャンと会話が出来ている」と言われますが、「〇〇をしなさい」「早くお風呂に!」「ご飯だから来」「寝」に対して「はい」で会話ですか?「どうするん?」「要らん」が会話ですか?会話とは、相手に伝えようと、語彙を組み合わせ、相手の心情を理解しようと確認しながらやり取りをすることです。会話では登場しない語彙を読み取れたり書けたりする総合力が「日本語力」です。【号令】や【記号選び】は日本語力とは言えません。
三つめは他人と接しても、「どうせ、叱られないから」「どうせ、親にはバレないから」と家と外では態度や言葉を変える生徒と、「学校に行ってるから・・・」「塾に行かしてるから・・・」「その内・・・」と、確認もせず、全部「丸投げ」にして家では声掛けや修正がされていない大人の場合です。
ここまで書くと「超高成績の生徒は、皆んな人間力が高いの?」と直ぐに反論を頂きそうですが、そんな内容は言ってません。私たちも過去2〜3人の特殊能力の生徒に接しました。一度でも見たり聞いたりしたことは「全て覚えている」のです。日本史や世界史などはいつも100点です。教科書や模範解答のまんまです。応用力は少し疑問が残りますが、理系も暗記で何とかなってしまいました。何度注意しても「組み合わせて考える」とか「宿題をやってくる」は守ってくれませんでしたが、最終的には誰もが憧れる有名校に合格していきましたので、本人も保護者も「自分は(家の子は)正しい」と信じています。
特殊能力生徒じゃ無いけど成績上位の生徒の話をします。
一つ目の事項を一言で言うと【素直】です。指摘や指示をすると、必ず実行してくれます。極端に言うと「学校でこう習ったからこう書いたらテストで丸になったけど、何でか説明して」と確認に来るくらい前向きです。
この、【素直】と【前向き】の割合と成績上昇は比例しました。ポーズやふりは上手でも、「素直」や「確認」や「家庭での復習」が【見えないからバレない】と雑だった生徒は上昇が鈍いです。
二つ目は、指示しても「何かこんな感じ・・・」とか「これぐらいで・・・」とか「だってぇ」と間違った理解をしてそのまま続けます。早く自覚しないと日本の教科書や参考書、試験問題は全て日本語です。その力ではいくら説明を読んでも聞いても理解出来る訳がありません。「先生の説明を聞いてたら、その内分かる」と言われる大人が居られますが、その方は、昔、出来なかった人じゃないかなと想像します。社会に出ても同じです。指示や契約や商談は日本語です。「何かこんな感じ」では、機械も壊れますし、家も傾きます。
三つ目を保護者にお伝えすると「そんなに毎日毎日、一々確認できない」「毎日子供に言ってたら、空気がギクシャクして楽しくない」「大きくなれば、本人も気が付いてやるはず」と言われます。だからこうなったのでしょう?子どもの価値観は3歳(5歳の説も)から14までで決まってしまいます。その間、「王子様」「お姫様」で放置しておいて、何を切っ掛けに18歳で変わるのですか?
主題に戻ります。
人間力って何でしょう?「素直」「正直」「我慢」「継続」「歳相応の行動」「歳相応の知識」です。
幼稚園生ならほとんどの子どもが持っています。15歳で身に付いていない可能性があるのなら、生徒もご家庭も、大至急、慌てて、自分の事として、今すぐ、苦労して、身に付ける努力をして下さい。
アドバイスとお手伝いは幾らでもさせて頂きます。但し「失礼な」「そんなことはない」は無しですよ!