パソコン版を見る

早稲田育英ゼミナール
福山駅家教室

[2024年4月5日]

言葉の意味(定義)が分かってない? 20240405

成績不振生徒や実力伸び悩み生徒、また、その保護者によく見られる現象が『言葉の意味を間違って理解して使っている』です。

例えば「勉強する」です。
何をどうやって何がどれくらい出来れば「勉強をしている」ことになるでしょうか?
「勉強やった!」「勉強終わった?」って、日常よくよく聞くワードですが、ここが間違いの入り口です。
(勉強の定義の説明は長くなりますので別の機会に・・・) ここで【勉強】として使っているのは多分【宿題】ですよね。現在の小・中学校で【宿題】としている内容や量は勉強ではありません。『自ら進んで学習する生徒を応援する』との文科省と教育委員会のお達しにより、限りなく宿題を減らしています。現在宿題として出しているものは、家庭学習をする生徒のために、今日の授業単元とキッカケを知らせているだけなのです。だから、宿題だけやっていても、勉強をしていることにはなりませんし、学力は下がり続けます。その上、最近の学校は、宿題を出す先生は「悪者」ですし、もうすぐ「体罰」に区分されそうな勢いですから・・・。他にも宿題を出さない塾もあるそうですが、『自ら進んで・・・』の生徒以外は、通わせても中々・・・。勉強の方法と内容については、別途、塾教室にお尋ね下さい。

次は「聞いてる」です。
「あなた、学校や塾で先生の言うことをチャンと聞いてる?」「私は、先生の言ってることをキチンと聞いてる」「先生の説明を聞いてる」って日常よくよく聞くワードです。
「聞く」って何ですか?音の振動が鼓膜に当たって、脳で認識できることですか?「何かこんなことを言ってた」「多分こんな感じのことを言ってた」と漠然と所々のワードが聞き取れたら「聞いてる」ですか?
「そんなこと無いもん」とクレームが来そうですが、近年の「伸び悩み生徒」の「聞いてる」を見ていると、先生が用語やルールや根拠の説明を丁寧に一つ一つ書きながら説明しても、『ボ〜〜』と聞いて答えまで辿り着いたら答えを書いてお終い。つまり先生は、この問題の解き方を【バカ丁寧に】順を追って説明して見せてくれただけ。だから、次に同様の類題をだすと「分から〜〜ん」「こんなん習って無〜〜い」となるのです。塾でも学校でも先生は分かってます。習って無い問題を出すはずがありません。
また、先程の手順の紙を生徒に渡して「この順に、自分で理由と根拠を思い出しながら再度解き直してみるんよ」と指示しますが、伸び悩み生徒は「やったもん」とか言いながら、実は「眺めた」「見た」だけで内容までは踏み込んでいません。だから残って無いので翌週も同じことの繰り返しです。
これを叱ると「厳しい塾」。これを放置しておくと「優しい塾」と人気に大差が生まれるのです。

他に「やってる」とか「頑張る」とかありますよね。
以前、地元の中学校で「結果を考えてはいけない。頑張る姿が美しい」と度々生徒たちに言われていたことがありました。生徒たちはどう受け取りますか?「あ〜ぁ、頑張ったら点数は悪くても良いんだ」と思いますよね。成績中の上の生徒も「形だけで楽に過ぎる」ことを覚えますよね。だから全体の学力が急激に下降した時期がありました。
これは、本当に『やってた』のでしょうか?
「家の子に聞いたら『やってる』って言うんです。親が子どもを信じてやらないでどうするんですか?」と言われる方も居られます。信じる場面と根拠を確かめて信じているのかな?と思います。
「子どもを信じて、見守りたい」と言われる方も居られます。
これも、きれい事に聞こえます。待って、見守って時間だけ経って、間に合わなくなっても『信じてやったから・・・』と納得できますか?
『塾で、いくら言っても聞いてくれません。一度、お家で親子で色々話し合って下さい』ってお願いすることがあります。家庭での話し合いを確実にやって頂けた場合と、生徒との間で、言葉の定義を確認された家庭の生徒は、その後、急激な変化を見せてくれます。生徒どころか保護者自身が「勉強」「聞く」「分かる」「やる」「変える」「変わる」の定義をご存じなかったり、「だって、素直に聞いてくれないから、話し合いにならないんです」と言われる保護者。
じゃあ、塾の私たちはどうすれば?

近年は、子ども達だけでなく、大人や保護者年代の方々の中でも、言葉の定義や使い方を理解されていない方が多く見受けられます。
例えば【情けは他人の為ならず】って分かりますか?