[2024年7月15日]
昨日の女子生徒の特徴と違う男子生徒について考えてみました。
小学校高学年から中学生の男の子で、「小さい時にはスゴく出来たのに・・・」と保護者に言われながら、成績が急に下降し始めたり、中々伸びない生徒の傾向が見え始めました。
やっぱり、女の子とは全く別の傾向です。
多分、第一子か長男として、周りから手を掛けて目を掛けて一生懸命に育てられたのでしょう。周りの同学年の子より勉強もスポーツも何でも良く出来る幼稚園生と小学低学年を送られたことと思います。
「すごい」「良く出来る」「一番」の周りからの声掛けに、本人も保護者も「安心」と同時に『満足』を感じておられたことでしょう。
ここまでは、何の文句の付けようがありませんし、ご立派だと私も拍手を贈ります。
幼児期は、尻込みせず積極的にチャレンジし、何でも興味を持って『出来よう』とすることの手伝いが必要です。その時に積極的にチャレンジしたからこそ、周りの子よりも「良く出来た」のです。
小学校入学後にも、学校の先生が話したことを「完全に出来よう」と繰り返し、運動も「皆んなが出来ることは僕もできる」と頑張った結果、運動も「良く出来る子」になりました。
ここまでは生徒も素直に良く頑張ったと思います。
問題はここからです。
子どもも10歳にもなると成長しています。今風に言うと「二分の一成人式」です。
知恵がつきます。同時にズルい知恵も成長します。逆に、そうならなかったら心配です。
学校の勉強も小1時に求められていたのは「どれだけ素直に従えるか、繰り返せるか」です。小2時になってもその「延長線上」にあり、九九が完璧なら粗OKです。
小3から少しだけ複雑になります。今までに学習してきたことを完全に分かって覚えていることが前提です。この時になっても「素直に作業」だけで「勉強している」と勘違いしている生徒が現れ始めます。
小4から勉強は激変します。同じ建物で同じ先生が教えてくれますが、全く別物と考えた方が良いのでは無いかと思うほどの激変です。
巷で「中1ギャップ」や「高校ギャップ」は話題になりますが、本当は「小4ギャップ」が存在しているのです。
その時、目にも見えない分数や、答えが動き続ける関数が登場するのです。「何か先生が、こんな感じを言ってた」や「こうやってれば良いんでしょ」とここに至っても【終わらせる勉強】を続けていると取り返しがつかなくなるのです。
更に小5では「割合」「速さ」「単位」「〇〇算」などの訳の分からない想像算が満載になります。
事ここに至っても「今まではこれで何とかなっていた」「僕が分からないのは先生の教え方が・・・」「家の子、先生との相性が・・・」「家の子、今までと同じ様に頑張ってるのに・・・」と自分と我が子を間違った過信をしている姿をたくさん見て来ました。
これらの考えや行動を改めずに、そのまま中学に入学してしまうと頭書のような取り返しのつかない生徒になってしまいます。
何とかなった生徒は、ウザがられても言い続けた保護者と、出来てる友達を見て気が付いた生徒本人へのご褒美です。
「だったら塾にでも行かせれば・・・」と言われる保護者も居られますが、正しいやり方をやらないのに塾に行かせても、時間とお●の無駄です。
「私は注意してるんですが、聞いてくれないんです」って言われる方もおられます。そりゃそうです。もう13歳です。反抗期真っただ中です。身体も大きくなって、母親では敵わなくなっています。その上、何年も子どもの行動や意識や家庭内での立ち位置を『賞賛』してきたのです。自分に相当な自信を持ってプライドの塊になっています。そんなに易々と素直には聞いてくれませんね。
どうですか?こんな状態のまま受験直前まで「その時になれば何とか・・・」と放置しますか?
少しでも少しでも少しでも早めに修正を始めた方が・・・。
またまた、余計なことですかね。失礼しました。