[2024年7月25日]
「私(僕)は、勉強してるもん!」
成績不振や年々成績下降している生徒が当り前の権利の様に使う言葉です。
「じゃあ、勉強って何ぁに?勉強してるって言うけど何をしてるの?」って聞くと、認識のレベルと成績のランクが比例しているように思います。
幼稚園で幼児教育を受けた生徒は特例として置いといて話を進めます。
一般的には小学校1年生から勉強は始まります。
「毎日学校へ行く」「決められた時間内着席しておく」「声が聞こえたらそっちに気持ちを向ける」から勉強は始まります。
次に「先生の言ってることを隅々まで聞く」「言われたことを言われた様にする」
ノートに〇や直線を何回も書いて持って行きましたよね。
説明を聞いて、言われたヒントを基に考えて書く⇒⇒〇をもらう⇒⇒出来た。
また別の新しい事を言われます。又々考えて書きます⇒⇒〇をもらう⇒⇒出来た。 です。
1年生は大体こんなもんです。ルールや決まりや指示に従って行動することしか求められていません。
2年生から言葉や現象が起こり始めます。
言葉の意味を理解して覚えておいて、起こったり求められている現象に、知っている知識を当てはめて使うのです。簡単なことです。誰でも出来ます。ここまでで「?????」の人は、言葉や現象の用語理解が不足しているか間違えて理解しているのです。
さあ、3年生からが本当の勉強です。その証拠に「理科」や「社会」も教科に参加してきたでしょ?
今まで言われてきた「聞く」「言葉を分かる」「覚えておく」「ルールを守る」を実行する時がきました。
今までに勉強したことは全て使います。全て覚えておかないと対応出来ない問題が始まります。
出来て無くても「知ってたけど間違えただけ」「直して“〇”もらったから、もう大丈夫!」と言い始める生徒がこのころから出始めます。
「知ってる」「聞いたことがある」「やったことがある」と『出来る』『使える』は全く別物なのです。
4年生からは、皆んなが大嫌いな「小数」や「分数」の応用が始まって、5年生では、その後の『数学』の基礎となる「割合」「比」「関数」「速さ」「濃度」などが始まります。6年生では過去5年分の総復習と中学校への準備が始まります。「終わったことはもう忘れても良い」では無いのです。
当然、中学校では、今まで小学校で得た知識は全て分かって覚えて使える前提で授業は進みます。
ここで、生徒の成績は大きく分かれます。
分かろうともせず、覚えようともせず、「聞いた」「書いた」「埋めた」「丸になった」「怒られてない」と小学1〜2年生レベルのやり方を続けても「私はチャンと勉強している」と信じている生徒。
もちろん、中学では、そんな意識の生徒にも“罰”はありません。放っといてもらえます。
「宿題をやって来い」って叱ると、学校で友達や先生に質問して、自分は全く考えずに言われたままを転記して平気で提出する生徒がこれです。
「何となく」「多分こんな感じ」「先生がこう言ってた」「ノートにはこう書いてあった」と分かってもないのに、ただ丸暗記でテストに向かい、それなりに得点出来ている生徒。
以前から言っているように、学校のテストは授業で喋った“まんま”しか出ないので、これでも高得点できてしまうので勘違いしてしまうのです。
このタイプの生徒が大勢なのです。早めに勘違いを修正してあげる必要があるのです。しかし何故か生徒も保護者も「そんなことは無い」と受け入れて頂けません。
ここで修正しておかないと、大学進学を視野に入れている高校の授業には対応できないのです。そんなことは明白なんですけどね。
小学低学年の「目の前の作業だけ」をして、時間かせぎ(?)している生徒ほど「勉強している」「頑張っている」「その内、何とかなる」って言います。こんなになるまで誰も気付かなかったのですかね?