パソコン版を見る

早稲田育英ゼミナール
福山駅家教室

[2025年3月16日]

子どもは“チャンと分かっている!”20250316

『子どもは、大人が思っているよりも、チャ〜ンと考えています。大人の考えを押し付けたり口出しをするよりも、子どもの判断に任せる方が良い』
この様な言葉を耳にし始めてかなりの時間が経過しました。

確かに、昔に比べて、色々な事象や経済的他で色々な立場の人が増えました。
家庭環境も色々で、当事者の大人より、冷静な子どもの目からの判断の方が真実を捉えていることもあります。
最も可哀そうなのは「家庭環境からくる貧困」や「ヤングケアラー」等の子供の権利の剥奪です。子ども本人は「我慢している」ことも知らずに坦々と生活しています。

こんなに【状況が完全に理解出来て、自分の行動をコントロールできている子ども】は素晴らしいです。ある意味「大人以上にチャンと分かって」います。

問題はここからです。私がいつもいつも指摘しているポイントと同様です。

【チャンと分かっている子ども】は素晴らしいですし、大人が下手に口出しをすべきでは無く、子どもの考えや意見を尊重するべきだと思います。
しかし、何か「良い意見」や「良い例」が出ると『それを全ての子どもに当てはめよう』としたり、『家の子もそうに違いない』との誤解の方が多くなり、【じゃない子ども】の意見を全面的に受け入れて許す風潮ができていきます。
『子どもの意見を無視しろ』って言ってるのでは無く、子どもの意見や行動をキチンと判断し、間違っている意見や行動には大人が毅然と修正してあげる必要があるのではないでしょうか。

例えば、
「スポーツを真面目に頑張っているから時間が無い。だから勉強時間を減らすしか・・・」とか
「だってクラブの練習時間が・・・」とか
「学校の先生がこうやってたから、(よく分からないけど)こう書いとけば・・・」とか
「学校ではこれで怒られないから、これで間違って無い」とか
「聞いた・書いた・丸もらった・終わった。だから、終わった事はもう忘れてもよい」とか
「今までこれで何とかなったから、これからもこのやり方で充分」
「中学校で平均点より上だから優秀(平均で偏差40以下の学校で)」とか
「沢山聞いていたら(自分で考えなくても)成績は上がる」とかです。
冷静に見てキチンと判断をされる大人ならば、これらの考えでは将来困ることは容易に想像できたことと思います。
「習っているスポーツで身を立てる」とか「今後の生計は、保護者や家業が責任を持ってくれる」「何とかなる。死にはしない(何とかはなりませんけど)」を将来設計されているのなら別ですが、ほとんどの生徒は進学を希望されます。それも【周りの友人よりも、少しでもレベルの高い進学先】を望まれます。
【誰も注意や叱責をしなかった(正確に言うと出来ない社会風潮だった)から、間違った行動や間違った常識を定着させてしまった子ども達がたくさん居ます。
ならば、学習に必要な意識や行動をある程度教えて強制することも場合によっては必要なのではないでしょうか。だって小・中学生が5年後10年後の苦労など知っている訳がないのですから。

生徒の現状をしっかりと観察し、生徒個別に必要なことを指摘すると【チャンと分かって無い人ほど】「厳し過ぎる」「私を分かってくれない」「私の頑張りを認めてくれない」(子)とか「家の子をもっと分かってやって下さい」「子どもの人生だから、子どもの思い通りに(余りにも無責任)」(親)のご意見を頂きます。

「チャンと分かっている」の判断は、現状と将来まで加味して判断すべきではないでしょうか。