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早稲田育英ゼミナール
福山駅家教室

[2025年4月6日]

頑張るって言っとけば・・・20250406

「しっかり頑張るんよ」「うん、分かった。頑張る〜」「よく頑張ったねぇ」「今度こそ頑張る」「家の子、頑張るって言ってます」「私の頑張りを認めてくれない」「あれ程頑張ったのに、ダメだった」「私のやり方で頑張ってみたい」「とにかく頑張る」

これらのセリフ、言った事や聞いたことはありませんか?

3歳児が、お遊戯会で「頑張るぅ〜」って言ってるぶんには『カワイイ〜!』って思いますが、中学・高校になっても、ま〜〜だ「分かったよぅ。次は頑張る」とか「お願いよ。頑張ってよ」と言っている生徒・保護者を見ると不思議な感覚になります。

この人たちは、『頑張る』をどんな意味で使っているのでしょう?

『頑張る』とは、文字の意味から考えると、【頑(かたく)なに頑(がん)として意地や意志を張り続ける】ととれますよね。
ある辞書によると「自ら決めた結果に到達するまで、その努力や行為をやり続けて止めないこと」とあります。つまり「頑張ったのにダメだったぁ」はあり得ないのです。頑張ったのなら到達しているわけですから。

じゃあ、上記の人たちは「頑張る」をどんな意味で使っているのでしょうか?

私が見てきた経験から考えると、「うん、分かった」では『本当に分かってるのぉ?』と更に詰め寄られそうなので、少し大げさな「頑張る」ってワードを使っとけば許してもらえそうだし、親も喜ぶだろうなと生徒は分かっています。
その証拠に「頑張ってるのに出来ない」とか「次こそは頑張る」とか、やってもないのに「頑張る」を連発するじゃないですか。
訳が分からないのは「結果はどうでもよい、頑張る姿が美しい」って真面目な顔して言っている大人が居ることです。
頑張ったら結果が出ます。頑張る姿は頑張っているから見えるのです。「結果が出なくても良い頑張り」って何ですか?

ちなみに、本当に結果を出してきた生徒たちは「頑張る」なんて言いません。
何かを指示したり注意したりすると「うん、分かった」とか「うん、今日からそうする」ってシンプルです。本人の心にストンと落ちたから「頑張る」なんて装飾語なんて必要無く、『やる』しか無いのです。「やれるだけの事はやった」がまさに「人事を尽くして天命を待つ」ですね。

こんな内容を書いていると「本当に頑張っているのに、本人の気持ちとは裏腹に、実現出来ない子も世の中には居るんですよ」とすぐにお叱りを頂きます。
それは知っています。私が言ってるのは、到達できるのに『本気で腹をくくらない』甘ちゃんや甘々保護者の話です。
【自殺するほど追い詰めろ】なんて思ってません。言ってません。

「出来るはずの生徒」「甘やかさずに叱咤(しかり励ますこと)をすべき親」が【逃げ】や【言い逃れ】の為に使っている「頑張る」「頑張った」について述べているのです。