パソコン版を見る

早稲田育英ゼミナール
福山駅家教室

[2025年8月22日]

家の子はチャンと聞いてるのに・・・20250822

「家の子はチャンと先生の話を聞いてるし、先生の言われた様にチャンと書いてキチンと提出して100点取っているのですが、段々テストの成績が下がります。先生との相性が悪いのですか?先生の教え方が?」
との趣旨の相談やご意見を多く頂きます。
本当にこれを【チャンと勉強している】と思われているのでしょうか?
もしこのやり方を保護者もされていたのなら、・・・・・・そうでしょうね>

我が教室では、このやり方を【保育所の塗り絵】と呼んでいます。
勉強って「聞いて」「書いた」だけでは全く実力にはなりません、それで実力になるのなら、学校の授業に付いていけない生徒なんて居るはずがありません。『聞いて書いただけで良い』のなら、学校に通って聞いてる生徒は東大確定です。
この勉強法は小学校2・3年で終了していないと、中学くらいになって慌てても、戻す(追いつく)のは【至難の業】になってしまいます。

「聞く」「読む」は勉強ではありません。人として何かを受け取ったり教えを乞うたり知識を入れるためには「聞く」「読む」は最低限の行為です。
だから、ここまでは勉強では無いのです。人として最低限の行動をしているだけです。

さて、ここからが本当の勉強のスタートです。
「聞いた」ことや「読んだ」ことを、『何かこんな感じ〜』じゃなく、「どんな時に使う?」「ルールは?」「公式は?」「定義の用語は?」「以前習ったあれとは何が違うの?」と日本語で区別して【分かる】ことが最も大切です。『良う分からんけど、何か、こうしとけば・・・』の中・高生が多過ぎです。
次に「次回登場したら絶対思い出せるまで」【覚える】ことです。その時だけ書いて終わったら忘れる生徒、2〜3回読んで「うろ覚え」で定期テストを通過して「私は頑張っている」の生徒が多過ぎです。
次は、問題を読んで【考える】ことです。「問題が何を求めているのか?」「どうすればそうなるのか?」「自分の知っている事に当てはめれないか?」「知ってる形に変形出来ないか?」と【根拠】を口に出し、何故そうするのかを自分に説明しながら考えるのです。これは家庭学習でしか積み上げることはできません。「聞いたから・・・」「教えて貰ったから・・・」『次は解ける』ことは絶対にありません。
更に次は、学校の単元テストや定期テストと違い、過去の知識と今日の新知識を同時に数個を使わないと解けない、応用・グラフ・文章問題への対応方法である【組み合わせる】力です。これも家庭で繰り返し新しい問題にチャレンジし、一人で身に付けるしかありません。間違えたプリントの問題を教えて貰っても、直しをして丸を貰っても、決して身に付かない力です。これをせずに「聞いたから」「直したから」「分かったから」で放置する習慣が学力低下になったのです。保護者の中にも「身に覚え」がある方も居られますよね。
ここまでが勉強です。

「えっ?答案は?」と思われたでしょう。以上までの勉強をしていれば、ホンの僅かの時間で一人で正解が必ず書けます。書くことは採点・評価をしてもらうためのツール・方法です。勉強ではありません。
なのに、「チャンと聞いてる」「チャンと書いてる」「だから勉強を頑張っている」と主張する生徒&保護者。勉強に入る準備と勉強のオマケだけを勉強と信じて【塗り絵】をしていたのです。

現代の風潮として「個人の自由」とか「強制するな」とか「押し付けるな」と言われますが、【間違いを指摘してあげない事は本当の優しさですか?】【皆んなに実力を付けて欲しいと思うことは、余計なお世話ですか?】
私達の教室は、この信念に基づいて日々活動しています。いくら鬱陶しがられても・・・。