[2025年10月8日]
ネット上に、非常に参考になる文章がありました。
ある医師の判断
「残念に思うかもしれませんが・・・、この子の治療はしません」
これは、フランスから来日した建築家エミリーが、東京の病院で日本人医師から告げられた衝撃的な言葉です。
息子のレオは、原因不明の失声症を患い、フランスの名だたる病院を巡っても治療法が見つからない状態でした。気晴らしの日本旅行中に再び発作を起こし、駆け込んだ病院で言われたのがこの言葉だったのです。
一体なぜ医師は治療を拒否したのか?その真意を見ていきます。
1.「あまりにも奇妙な処方箋」
検査を終えた日本人医師がエミリーに渡したのは、薬でも診断書でもありませんでした。
それは、病院の裏山にある公園への地図だったのです。
「今からこの公園で、2人で遊んできてください。ただし、お母さんは彼を一切助けないこと、指示を出したり手伝うのもダメです。彼の後ろをついて行くだけにしてください」
あまりにも医学的常識から外れた提案に、エミリーは困惑しました。
しかし、藁にもすがる思いで医師の指示に従うことにしたのです。
2.「見守ることしかできない母親」
公園への道のりで、想像を絶する光景が展開されました。レオは道に迷い、水たまりで遊んで泥だらけに・・・。時には転んで崖下に落ちそうになることも・・・。
その度にエミリーは、注意したり助けたい衝動に駆られましたが、医師との約束を守り、唇を噛んで見守り続けました。実は医師は、診察中のある光景を目撃していたのです。
レオの靴紐が解けた時、レオが対応する前にエミリーが素早く結び直したこと。息子が質問に答える前に、エミリーが代わりに答えてしまったこと。
3.「久しぶりの息子の笑顔」
想定の3倍の時間をかけて、ようやく公園にたどり着いた時でした。おどろくことに失声症の症状も落ち着き、一度も泣いたり甘えたりすることもなく、レオ一人でゴールを果たしたのです。そして公園についたレオの顔には、満面の笑顔がこぼれていました。久しぶりに見た息子の心からの笑顔でした。
翌日、再び病院を訪れた2人に日本人医師は言いました。「レオ君には問題ありません。でもね、私はあなたにこそ治療が必要だと思っています」
そして、医師の真意が明かされます。
「もう少しレオ君を信じて、彼の好きにさせてあげてください。
愛するがゆえに心配なのは分かりますが、あなたは彼が失敗する自由すら奪っています」
医師が見抜いていたのは、エミリーの過保護な愛情が息子の成長を阻害していることでした。
失声症の根本原因は、母親に依存しすぎて自分で表現する必要がなくなってしまったことだったのです。
感激のあまり号泣するエミリーに、医師は続けました。「私は彼の治療はしませんよ。なぜなら、本当の治療は母親であるあなたにしかできないからです」
その日を境に、完治とはいかないまでも症状は大幅に改善。エミリーは今でも、日本人医師だけが本当の治療をしてくれたと感謝しています。
真の愛情とは、時として手を離すこと、そして子どもが失敗する自由を与えることなのかもしれません。
このように子育てとは、当人よりも周囲の冷静な人の方が把握できているのかもしれません。
「そんなことはない!」「子どものことは私が一番・・・!」と周りに耳を傾けられずに拒否している母親には、改善は難しいのかもしれません。
いかがですか?参考になりますよね。