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早稲田育英ゼミナール
福山駅家教室

[2025年11月14日]

「素直な人ほど変化・成長する」について考える20251114

《素直》って聞くと、どんな態度やイメージを持たれますか?
「親が何かを言うと、『はい』って笑顔で返事する」
「食事の時呼ぶと直ぐに来てくれる」
「お母さんが何かを指示しても、決して口答えしない」
「頑張るんよ」って言うと「うん、分かった頑張る」って笑顔で言ってくれる。
「宿題は毎日キチンとやってる(と思う。確認してないけど)」
「毎日、勉強するって言って1時間くらい机に向かっている」
「毎日学校で黙って聞いて、先生が書いた通りにプリントに書いて提出している」
等々の園児・児童レベルの素直な子

中学校や高校で、授業で説明されたものだけをキチンと聞いて書いて丸貰ってる良い子。
先生の板書を完璧にノートに転写している良い子。
テスト前には、ノートと授業でもらったプリントを完全に見直して頑張る良い子。
塾で間違った問題を先生に説明してもらって納得して答えを書く良い子。
等々の小学校高学年レベルの素直な子。

問題はここからです。
いくら「素直に聞いても」「素直に習っても」「素直に教えてもらっても」、『用語』や『根拠』や『何故そうなるのか』を理解・暗記・利用するための演習が無ければ中学以降では(特に高校2年以降では)成長どころか急激に下降します。

ご存じのように、小学校のテストは100%一言一句違わず教科書のコピーです。ましてや単元ごとの確認テスト状態なので授業に参加していれば100点取れて当然なのです。
中学に成っても教科書やワークの説明された問題しかテストには出ませんので内容レベルは極端に低いのですが、小学校や前学年までの知識や経験を70%くらい利用するので、今までの知識を同時に利用する習慣が付いて無いと、【今習っている単元しか考えない】ので半分以下しか取れません。
高校に至っては、授業は【内容の説明しか】やりませんし、テストでは【初見の問題しか出しません(近年では低位の学校では中学のように教科書まんまを出す所もありますが)】そこで、7割8割取れて初めて「頑張っている」と言えます。
年齢や学年・進級・進学によって求める勉強や行動は変わって当然です。
私たちはこの【現実】を知っていますので間違ったやり方や間違った意識で勉強している生徒や保護者に嫌われながらも「違うよ」と言うようにしています。
そこで「どこが?」「どうすれば?」と必死で受け入れてくれた生徒や保護者は大きく変化・成長してくれました。

しかし「そんなことはない」「今までは、このやり方で何とかなった」「このまま聞いてれば、その内何とか」「小学では出来る方」「中学では中の上」「高校の先生の説明通りを覚えたのに・・・」「このまま塾に行ってれば成績はその内上がるはず(保護者談)」「私は昔より倍も頑張っている(中3生で1〜2時間)のに、厳し過ぎ」「家の子の頑張りをもっと分かってやってください(保護者談)」
生徒に注意しても「バレなければ」「親に怒られなければ」「クラブには行ける」「携帯は買ってくれる」「どうせ罰は無い」「自分に攻撃がくることはない」「叩かれなければ無視しとけば・・・」
これらの生徒の現実を保護者はご存じありません。
少し強めの言葉で「無視」していることを叱責すると、自分の行動は棚に上げて、家に帰って「私はチャンとやってるのに、先生は厳し過ぎる。もう嫌」となり保護者からお電話が・・・。

これを「素直にやってる」と評価して、学校や塾に成績不振の責任を求めるのが今の風潮なのです。                  これって本当に【素直】って言えるのでしょうか?