[2013年5月15日]
先週末、5/12(日)は
塾内模試である「コンピュータテスト」を実施しました。
中にはその日程に合わせることができずに今週受けている生徒もおりますが、
おおむね終了して、今週よりテストの答え合わせ、間違い直しが始まります。
ある生徒の話です。
その生徒は5月のコンピュータテストに向けて、
授業外での塾長呼び出しにも応じて塾へ来て、
真面目に対策の勉強をしていました。
当然当事者である生徒や私をはじめ、
保護者の方もさぞや成績が上がると思って
今回の成績表が返ってくるのを期待していました。
ですが昨日、自己採点で問題用紙に丸をつけていくと、
指導した内容がばっちり出題されていても
「解けていない!」
数学は単純な暗記科目とは違って
解法が頭に入っていたとしても
計算間違いなどで失点することはありうることですが、
その解法さえ、途中式が書かれていない以上、
頭に入っていなかったと判断せざるを得ません。
本人に問いただしたところ、
塾での学習に満足し、家へ帰って復習はやっていなかったとのことでした。
勉強というのは(特に数学においては)やり方が頭にあるだけではダメなのです。
その知識を使って問題を解答していくための実践力、
それを身に着けるための演習量が必要です。
私としても家での復習をおろそかにしてしまう可能性を危惧し、
塾にいる間に演習時間を十分にとって、同じ問題を3回は繰り返していたはずです。
ところが蓋を開けてみるとテストでは頭が真っ白になってしまったとの事…。
これには時間に追われて平常心をもって取り組むことができなかったことも要因にあるようでした。
そこで塾側としては今後彼に対して、
「入試(模試)本番体験を繰り返すこと」
「時間配分をつかみ、冷静に問題を処理すること」
この2点を重点的に補充するべく、
夏休み前まで、ずっと週末の補講を行うことを決定しました。
いくら学校や塾が分かりやすい指導を続けていても
生徒本人がそれを得点に変える技術を身につけなければ意味がないと判断されます。
「勉強した気になる」のではなく
真から「勉強した!」と満足できるためには
この点を意識しなければならないと痛感した出来事でした。
当事者であるYくんには、
この苦い思いを周りを見返すためのパワーに変えてもらおうと思っています。