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尾崎塾
富田教室

[2010年4月27日]

もんじゅ

高速増殖炉「もんじゅ」が運転再開という矢先,ナトリウム検出装置の故障が見つかった。

検出装置の故障を検出する装置は故障してなかったので大丈夫だ。

日本は太平洋戦争で広島と長崎に核爆弾を落とされて以来,原子力に異常なアレルギーを持っている。そのこと自体は仕方ないが,科学や経済の発展のためには先端技術の開発・運用にブレーキをかけすぎてはいけないと思う。マスコミは批判のために批判しているように見える。現状をただしく認識して記事を書いて欲しい。

高速増殖炉は原理的には実にすばらしい原子炉だ。ウラン238がプルトニウムにどんどん変わっていくので,燃料が増殖していくのだ。

石油の枯渇が心配されて久しいが,通常の原子炉の燃料であるウラン235もやがて枯渇する。しかし,ウラン238は非常にたくさんあるので,高速増殖炉が実用化されていくと,人類のエネルギーはむこう数百年は安泰という感じである。

人類の英知を集めてつくった装置に「もんじゅ」の名前をつけたのもセンスがいい。文殊菩薩は「三人寄れば文殊の知恵」というくらい知恵の仏として有名だ。

私は,受験生に「先生何かお守りになるようなこと書いて下さい」などと言われたらいつも「おんあらはしゃのう」と書いてあげることにしている。文殊菩薩の真言だ。

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