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尾崎塾
富田教室

[2016年6月9日]

学校数学の古い習慣

多くの進学校で,未だにこんな数学の授業が行われている。

まず,問題集を生徒に当てていって解いて来させ,授業の前に黒板に書かせる。

それを先生が授業に行ってアーだコーだ言いながら添削するみたいな授業。

まあ,こういう授業は,受講者が真面目で学力があればすごく力もつくのでしょうが,ボンクラな生徒にとってはほとんど学力がつきません。

そのボンクラだった私が言うのだから間違いありません。
だって,当たった問題しか解かないし。

いや,解けないし。

だからその当たった問題は結局はよくできる友達の解いたのを写すだけになってしまったりします。

で,黒板に書いたところを先生に何か指摘されるともうわからない(笑)
だって,自分で解いていないんだもん・・・などとは言えないし・・・


そういう授業で用いられるのは,教科書傍用問題集と呼ばれるシロモノです。

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これには,生徒が最低これくらいは演習してほしいという問題が詰め込まれています。

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それで,解答はというと,巻末に答だけ!

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定期考査はもちろん,この問題集の何ページから何ページまでと指示されますから,この大量の問題を自分でウンウン唸りながら解いて,巻末の答になるように頑張るわけです。

その時に,授業で友達や先生が板書した内容をきっちりノートにとってなかったら,もう全く手も足も出なかったりします。

そういうノートって,写している時には理解も追いついていないので,書き間違いなども多く,後で見たら全く意味不明ということもよく起こります。

それで定期考査までに全問は網羅できず,実際に試験を受けると点数がやっぱり取れないということになるのです。


今回の定期考査で,とある生徒が「先生!数学がクラスで1番でした!」と報告してくれました。

その生徒は,上に書いたようにもともとよくできる生徒ではなく,ハッキリ言ってボンクラな方なのです。
友達にノートを写させてあげる方ではなく,意味もわからず写す方なのです。

ところが,今回はクラスでトップだったとのこと。

理由はカンタン。

いい塾に通っているからですね(笑)


やってもらっていることは,ボンクラな人でも力がつくやり方です。
要するに,ちゃんと解き方が書いてある問題集で演習させただけです。

すると,どこが間違えているのか参照しながら勉強できるので,どんどん解けるようになります。

学校の定期考査といっても傍用問題集と全く数値も同じ問題が出るわけではありません。
ちゃんと解答解説のある問題集で,同じ範囲の問題を演習した方がたくさん解けるし,ちゃんとした解き方が身に着きます。

定期考査で点数があまり取れない人は,思い切って試験範囲である傍用問題集をやるのを捨てて,ちゃんと解答解説のある問題集で演習してみてはどうでしょうか。

こんなことを書くと,学校の先生から叱られますが,実際のところ,学校の先生は生徒に聞いてもらうことを第一の目的として授業をしています。(逆に言うと,学力をつけることは主たる目的ではありません)

問題集の解答は授業をちゃんと聞かないと得られないとなれば,多くの生徒は授業を聞いてくれますよね。
ただそれだけの理由で冒頭のような形式の授業が世の中に蔓延しているのです。




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