[2016年7月11日]
たとえば英語が苦手な理系志望の生徒が関大を目指しているとする。
どうしても関大の英語に歯が立たない気がして絶望的になるのは,わからないでもない。
ところが,入試というものをよく理解すれば希望が見えてくるのである。
これは,赤本のはじめの方にある合格最低点のページ。
大学の合格は単純で,合格最低点以上であれば合格で,未満だったら不合格だ。
そして,関大くらい歴史と伝統のある大きな大学だと,入試のレベルも変化がほとんどない。
だいたい,理系学部の一般入試のメインは数200理200英150の550点満点だ。
もう,30年も関大の合格最低点を見続けているが,およそこの配点のままで,そして学部や学科による難易差や,その年による難易差はあるにしても,合格最低点は300点を下回ることは少ない。
ということは,過去問をやって300点に届かないようだと苦しい。
逆に,350点取れたら,たいていの年度,たいていの学科で合格ラインに乗ってくる。
350点というと,英語が苦手な人なら,英50数150理150で合格できると考えれば,英語が3問に1問しかできなくても合格する可能性が見えてくる。
たしかに,数学と理科の75%も厳しい数字だが,たとえばその生徒が英語で60%の得点を取ることよりもはるかに実現可能性が高い。
そういった観点で,全部の科目をまんべんなくというのは,特に高3の最終段階ではなかなか実際的でなかったりするのだ。
この考え方は,国公立大学にも適用できる。
センター試験でトータルの得点率を確保するために,得意科目は9割で苦手科目は6割に設定するなど,強弱をつけた取り組みをすることも考えていくべきなのだ。
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