[2010年5月3日]
4月1日が誕生日である桑田君が,昨夜のテレビで千本ノックについて学問していた。
彼の理論の核心はこうだ。
守備練習(ノック)で最も大切で習得しなければならない技術は,正面の簡単なゴロを確実にアウトにする能力だということ。
これは全くその通りだ。特に桑田はピッチャーだったから,正面の簡単そうなゴロでエラーされた時にガックリきたことが何度もあったに違いない。三遊間のヒット性の打球を横っ跳びで取ってアウトにしてくれた喜びよりも,そのガックリ感のマイナスの方が試合を左右するという内容だと思う。
しかし,コメンテーターは千本ノックは精神力を鍛えるために大切だと考えていたようだ。特にマラソンのQちゃんなどは猛練習で自信を持ってシドニーのスタートラインに立てた経験から,他の人より苦しい練習をすることの効果をよく知っている。
今回のTVの企画は面白いが,構成としては論点が全くかみ合っていないので結論は出ない。あえて結論をださないようにしたのかもしれないが。
桑田の考えは,練習で一番大切なことを限られた時間の中で優先してやるべきとの考え。
Qちゃんの考えは,世界で一番練習をしたということが自信につながり精神力が鍛えられるということ。
これらは対立する概念ではないのでディベートしても意味がない。
私にはどちらの考え方も全く同意できるし,自分もやって来たことと重なる。テニスの練習でもラリーを100本続けるような練習をすると急に上手になったりする。基本が身に付くこともあるし,100本は続けられるという自信もつくから。
スポーツと勉強はいろいろな面でよく似ている。桑田の考えは「基本は100%が基本」に通じる。Qちゃんの考えは問題演習をたくさんやって,どんな問題が出ても手がつけられる自信をつけることと同じだ。これからも塾で指導する生徒に応じて最良のものを選んでカリキュラムを組んでいきたい。
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