[2010年5月5日]
数学セミナーの5月号にタイトルの記事が載っている。
S予備学校の講師室で数学の先生が「生徒に読ませたいね」とおっしゃってたので,読んでみた。
書かれているのは電気通信大学の西野先生で,大学の3年生や修士の学生でもメモが取れないらしい。取りなさいと言っても取れないのだ。
原因はいろいろあろうが,彼らが育ってきた教育環境にも一因がありそうだ。昨今の小中学校では授業成立のために,先生の話を聞くときは聞いて,「はい,それでは全員ノートを取りなさい。」という指示ではじめてノートを書く許可が下りるらしい。これでは,同時通訳的に先生の言ったことをメモするなんていう能力は身に付くはずがない。
私は逆に,学校で授業をしていたとき,提出プリントの空欄だけでなく,メモをたくさん取っていた生徒には加点するようにしたことがある。このやり方は「あたり」だった。生徒にメモする習慣がつき,能力が高まると同時に,授業への集中力も増すのだ。こっちも変なこと言ってメモされたらまずいし(笑)。
電気通信大学というと大阪電気通信大学と混同されやすいが別の大学である。国立の電気通信大学はそれなりに優秀な学生が多いはずである。しかし,それでもメモが取れない。日本の多くの大学で同様の現象が起こっているのだろうか。心配だ。
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