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尾崎塾
富田教室

[2016年9月16日]

うまいたとえ話

偏差値の話は尽きませんが,そろそろ飽きてきたでしょうから今回で終わりにしましょう。

ちょうど中学3年生はVもしが返ってきました。
まだ返ってきてない人もいるので,全体的なことは後日としますが,夏休み前に受けた特別回と比較すると平均してプラス5くらいはあるようです。

この「平均して」というのも,個々の生徒にとっては全く関係のない数値で,
「あれ?俺は2しか上がってない・・・」
とか,
「アタシは10も上がったわよ!」
という比較をしても意味がありません。

元々,地力があった生徒が偏差値35から45になるのは比較的カンタン。
偏差値68の人が70になるのはかなりタイヘンです。

それに,度数のばらつき具合などによって,同じ実力であっても偏差値っていうのは2とか3は平気で変動します。
個々の2〜3の変動は誤差の範囲に埋もれてしまうことがあります。

ですが,全体として5も上昇したというのは,全体としての方向性は良かったということで,塾の提供した内容がすばらしかったということにはなるかもしれません。(←さりげに自慢)


高校生も河合のマーク模試が返ってきたと思います。
受けた人は見せに来てくださいね。
「ふーん」とだけ言ってあげますから。

すでに見せにきてくれた人には言ったと思いますが,模試の判定は気にせず,どうしたらもっと点数が取れたかの反省をして次につなげていくことが大切です。
仮にA判定が出ても,それで本番の点数を10点割り増しされるわけではないのですから。


ちょうど,入塾問い合わせがあった方に説明をしていて,うまいたとえ話を思いつきました。
生徒の学力がどうなっていくかは,台風の進路がどうなるかに似ているのです。
一応,台風の進路予想がでますね。

img1
どういうわけか,あの予想進路のように行くとみんな信じています。
でも,予想進路はどんどん更新されていくので,最初の進路予想とかなりずれていても気づきにくいのです。
ちょうど今の台風16号がその典型で,はじめの頃の進路予想と比べて動きが遅い遅い!

それで,気象庁に「動きが最初言ってたのと違うじゃないか!」と怒鳴り込んで行ってもはじまりません。
最初から,あの予報円に入る確率は70%だと言ってますから。
逆に言うと30%はその円に入らないわけで,イチローがヒットを打つ確率くらいの割合ではずれるのです。

模試の判定も同じようなものです。
A判定が合格を保証するものでも何でもなく,可能性が80%以上だとA判定になるだけです。
それで,台風の予想の方がはるかに優秀で,様々なデータを元に世界に誇るスーパーコンピュータで計算しているのに対し,模試と本番の相関もあやしいのに,無理やり判定を算出しているのが合否判定なのですから。

そういう,当たる確率という面も生徒≒台風というアナロジーが使えますが,実にうまいたとえだと思うのは進んでいく原動力が似ているからです。

台風の進む原動力は何か知ってますか?

正解は・・・

「ない」です。


ん?

そう,ないのです。

なぜ動くかというと,周囲の風です。
風に流されて動いていくのであって,決して台風自身に進む力があるわけではないのです。

生徒は?

生徒にガンガン進路に向かって進む力があるのでしょうか?
実は,進学校だったら進学校の雰囲気に乗っかってやってるだけではないでしょうか。
進学熱の低い学校の生徒はその空気に流されていきます。
そういうわけで,生徒本人が頑張るというのは実は幻想で,周囲の環境で進路が決まってしまうのだと心得ておいてよさそうなのです。

さて,世の中のお母さん方,この事実をご認識いただけましたか?
生徒自身に進む力はないのです。
だから,
「あんた,もっと頑張りなさい!」
と言うのが全く無意味だとご理解いただけますか?

今,沖縄のあたりでグズグズしている台風16号に,「頑張ってもっと早く進みなさい!」と言っても,台風はどうしようもないのです。
北太平洋高気圧とか偏西風がそういう状況にならないと,決して動き出しません。

お母さん方は決して無駄な声かけを生徒にされませんよう,重ねてお願い申し上げます。
お互いに疲れるだけですから。

「じゃあ,どうしたらいいのよ?」って?

ちゃんと,ウチの塾生は,塾にいる間はガンガン進んでいきます。
塾の中はそういう風が吹いていますから。
そのような空気感を売っている塾なので,それをご購入された方は正解です。
おめでとうございます!(←緒方監督風に)



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